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“ニッポン“とは何か “民主主義“とは何かを抉り出す『選挙に出たい』がいよいよ関西の劇場で公開!

2019年1月3日

2015年の新宿区議選挙に立候補した李小牧さんの選挙活動に密着したドキュメンタリー『選挙に出たい』が、1月5日(土)より関西の劇場で公開される。

 

映画『選挙に出たい』は、「歌舞伎町案内人」の呼び名で知られる李小牧さんが、2015年の新宿区議選挙に立候補した際の様子を記録したドキュメンタリー。中国から1988年に来日した李さんは、東京・新宿歌舞伎町で外国人観光客相手に飲食店や風俗店などを案内するガイド業をスタートさせ、「歌舞伎町案内人」として知る人ぞ知る存在となった。彼が20年以上の年月で築いた地位を捨て、新宿区議選挙への立候補を決意する…

 

本作では、言葉や習慣も異なる異国でのドタバタ状態で繰り広げられる選挙活動に日本在住の中国人女性監督ケイヒが密着。中国から日本に帰化し、批判や罵声も一身に受けてまで、なぜ政治家を目指そうとしたのか。李さんの選挙活動を通して、日本における民主主義の本質を抉り出していく。

 

映画『選挙に出たい』は、1月5日(土)より、大阪・十三の第七藝術劇場、京都・烏丸の京都シネマで公開。また、神戸・元町の元町映画館でも今春公開予定。

日本人に帰化してまで選挙に立候補した人がいたなんて、本作を観るまで知らなかった。なぜ選挙に立候補したのか、その理由は興味深い。中国で実現しなかったことが日本で実現したら、まさに希望の架け橋となる。しかも「歌舞伎町案内人」と呼ばれた人が議員になったら革命が起きたといっても過言ではない。だが、そう簡単には実現しないのが現実。だからこそ、本作は日本における民主主義を問い質す。

 

李さんの人柄は実にユニーク。罵声を浴びても、怒るのではなく、現実的に冷静な反応を示す。来日して泥臭い仕事をいくつもこなした挙句に飲食店の経営者になるまでに至った。驚くほどに正直に世の中に訴えていく。カメラの前では、あえて清廉潔白さを見せてないとも感じられる。その姿を観客がどう受け止めていくのか気になってしまう。新宿区議選挙という規模ではあるが、今後の日本にどのように波及していくか楽しみにしたい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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