小説家J・D・サリンジャーを探す旅に出る青年を描いた『ライ麦畑で出会ったら』がいよいよ全国の劇場で公開!
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学校生活になじめない孤独な少年が、消息不明のサリンジャーを探す旅を通して成長していく姿を描きだす『ライ麦畑で出会ったら』が全国の劇場で10月27日(土)より公開される。
映画『ライ麦畑で出会ったら』は、1951年の発売以来、青春小説の名作として読み継がれているJ・D・サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」に魅了された青年の成長を描いた青春映画。1969年、ペンシルベニア州。級友たちともなじめずに孤独な高校生活を送っているジェイミーは、「ライ麦畑でつかまえて」に感銘を受け、この小説を演劇作品として脚色することを思いつく。しかし、そのためには原作者であるサリンジャーの許可が必要であることを知る。隠遁生活をするサリンジャーに連絡を取ることは容易なことではなく、ジェイミーは演劇サークルで出会ったディーディーとサリンジャー探しの旅に出ることを決意する…
本作で、ジェイミー役を『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』のアレックス・ウルフ、サリンジャー役を『アダプテーション』でアカデミー助演男優賞を受賞したクリス・クーパー、ディーディー役を『ラブリーボーン』のステファニア・オーウェンがそれぞれ演じる。
映画『ライ麦畑で出会ったら』は、10月27日(土)より、大阪・梅田のテアトル梅田、京都のMOVIX京都で公開。また、11月10日(土)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、12月7日(金)よりMOVIXあまがさきでも公開。
「ライ麦畑でつかまえて」の主人公ホールデンに日頃から成りきって過ごし、演劇用脚本を書き舞台にするために、会えるか分からないサリンジャーに会いに行く…青春映画としては最高のシチュエーションじゃないか。しかも、それは本作を手掛けたジェームズ・サドウィズ監督の身に実際に起きた出来事。どれだけ自分が好きなんだ!って、自分が好きじゃないと映画監督にもならないか。
本作では、時折、第四の壁を壊してくる。ストーリーが止まって、主人公のジェイミーが映画を見ている観客に向かって話しかけていく。その姿から、ジェイミーとあなたに垣根はなく、私はあなたと同じですよ、と言っているかのようだ。サリンジャーでなくとも、青春時代に憧れの人物にがいて、その人に少しでもお近づきになりたくなったことはないだろうか。もし、それを実際に行動すると、どのような結果をもたらすのか。人はどのように大人へとなっていくのか、あの頃の日々を輝かさせてくれる一作となっている。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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