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夏の甲子園、100回記念大会の今年が最後のチャンス!『ああ栄冠は君に輝く』稲塚秀孝監督迎え舞台挨拶開催!

2018年7月28日

高校野球選手権の大会歌「栄冠は君に輝く」の誕生秘話と、その作詞家である加賀大介さんと家族の物語を描く『ああ 栄冠は君に輝く』が関西の劇場で公開中。7月28日(土)には本作を手掛けた稲塚秀孝監督を迎えて舞台挨拶が開催された。

 

映画『ああ 栄冠は君に輝く』は、70年間歌い継がれた「栄冠は君に輝く」の誕生秘話と、その作詞家である加賀大介さんと家族の物語。今夏、第100回記念大会を迎える高校野球選手権。大会歌は「栄冠は君に輝く」の作詞は、加賀大介(石川県根上町出身)さん。1914年に中村義雄として、農家に生まれました。16歳の時、裸足で野球をしていて、右足指先をけが。治療を怠ったことで、右ひざから切断することになる。絶望の淵に落ちた義雄は、やがて文芸の道を目指し、”投稿生活”を始めた。「加賀野短歌会」を主宰し、昭和20年に太平洋戦争が終わり、戦後民主主義のなか、演劇活動を始める。そのころ、運命の女性である高橋道子さんが加賀野短歌会に参加。昭和23年6月、学制変更により第30回高等学校野球選手権大会に因み、大会歌の作詞が公募された。5252編の中から選ばれたのは、加賀大介(のちに改名)の書いた「栄冠は君に輝く」だった…

 

上映後に稲塚秀孝監督が登壇。かつてはTVドキュメンタリーのスタッフだったこともあり、加賀大介さんの話を以前からしていた。2006年に加賀道子さんに初めてお話を伺い「10回毎の記念大会では必ず甲子園に行かれています。2008年、90回大会開催の際に、番組で取材させて頂いた。いずれ大介さんのことを映画にしようと思っていたが、なかなかチャンスがなかった」と振り返る。

 

2018年、100回記念大会が最後のチャンスだと思い、稲塚監督は「道子さんと連絡をとりながら、映画を感性させることが出来ました」と悦に入った。なお、撮影は6月まで行っており、ギリギリに作品が完成。本来、映画は完成してから半年から1年後に上映するのが常識と云われている。映画館の上映プログラムは3ヶ月先まで決まっているが「これまで作った作品を第七藝術劇場・シアターセブンで上映して頂いておりました。概要を支配人に説明し『地元大阪の劇場としてぜひやりましょう』と仰って頂いたので、今日を迎えることができました」と喜びを表す。加賀道子さんにご覧頂き「若い頃の夫に会えて良かった」と仰って頂き、ホッとした。

 

また、稲塚監督自身が高校生時代に体験した甲子園の思い出を語りながら「私は高校野球をしていませんが、様々な方々にとって高校野球は思い出に残っています。だからこそ、この歌は70年間歌い継がれてきた」と述べる。なお、加賀大介さんと同じ街で松井秀喜さんが生まれており「加賀大介さんは1973年(昭和48年)6月21日に亡くなっているが、翌年6月12日に松井秀喜さんが生まれている。松井選手は加賀大介さんの生まれ変わりという都市伝説があります」と明かした。今年2月、宮崎県で巨人軍キャンプのコーチとして来ていた松井さんにお話を伺い「同じ街で生まれて、しかも加賀大介さんが野球が好きだったと知っています。不思議な縁を感じます」と受け、松井さんが8月5日の甲子園で始球式をやることに大きな繋がりや縁だと感じている。

 

本作を通して、稲塚監督は「加賀大介さんが『栄冠は君に輝く』の作詞をしたことは、大変意義深い出来事」だと受け止めた。今後、各地で上映していくために「ぜひ、皆さんの周りや知り合いの方々に声をかけて頂きたい。私も頑張って全国で公開していきたい」と思いを込め、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『ああ 栄冠は君に輝く』は、大阪・十三の第七藝術劇場で上映中。また、京都映画サークル・京都映画センター主催の上映会が8月26日(日)に京都教育文化センターで開催予定。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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