生活に疲れた主婦と売れない女優がペアを組んで競技ダンスに挑むダンスエンタテインメント『レディ・トゥ・レディ』が関西の劇場でもいよいよ公開!
(C)2020 イングス
熱い思いを忘れた大人たちが、ダンスを通じて周囲の人々を巻き込みながら、男女ペアでなければ認められないという競技ルールの壁に挑む様を描く『レディ・トゥ・レディ』が、12月18日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『レディ・トゥ・レディ』は、女性同士の社交ダンスをテーマに描いたダンスエンタテインメント。日常に追われていた大人たちが、社交ダンスを通じて青春を取り戻していく姿を、笑いや涙を交えて描く。生活に追われる主婦・鈴木真子と売れない独身女優・城島一華は、かつて高校時代に競技ダンスで脚光を浴びたが、今は互いに人生の崖っぷち。同窓会で再会した2人はクラスメイトたちの前で大見栄を切ったことから、競技ダンスのカップルを組むことに。家庭のためではない自分のための時間を生きることになった真子と、女優生命を懸けた一華は、猛烈な練習に励み、競技ダンス大会に出場。2人の演技は大会を席巻するが、女性ペアの是非を問う議論が巻き起こる。そして真子には家庭の、一華には仕事の危機が迫り…
本作は、大塚千弘さんと内田慈さんがダブル主演。また木下ほうかさんがコーチ・木村役として出演している。本格的な商業映画を手がけるのは初となる藤澤浩和さんが監督を務めた。
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映画『レディ・トゥ・レディ』は、関西では12月18日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田と京都・烏丸の京都シネマで公開。また、神戸・元町の元町映画館でも2021年1月30日(土)より公開。
ダンスはコミュニケーション。競技ダンスの中でリードとフォローのポジションでお互いの意思を確かめ合い、自らの表現を以て目指す方向へ向かう。お互いの意向が食い違えば、途端にギクシャクする。互いに歩み寄らねば、華麗なる表現は成立しない。競技ダンスにおいて、女性同士が組むことは如何に難しく、そして尊く素敵なものであるか本作は教えてくれる。
本作のストーリーは、黄金律に寄り添いながらも、競技ダンスの多様性を描くためには一筋縄ではない。大会出場に向けて慣れない状況下においてお互いのリズムを合わせていく2人。大会本番になれば実に優雅に披露していく。しかし波紋を残す結果となってしまう。旧態依然とした考えやルールを変えるのは大変なこと。単純なリベンジを行うのではなく、斜め上をいく展開は非常に興味深い。あえて空気を読まず自身の意思に正直になって事故の表現と追求する様子には勇気をもらえる。ダンスの多様性を伝えるため、観客とのコミュニケーションまでもが成立した時、本作が制作された意義が十分に伝わっていくことを願ってやまない。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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