吉本ばななさんの小説を映画化したヒューマンドラマ『デッドエンドの思い出』がいよいよ関西の劇場で公開!
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人生に絶望を抱いた女性が、偶然出会った人々との何気ない時間の中で少しずつ自分を取り戻していく模様を描く『デッドエンドの思い出』が、3月1日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『デッドエンドの思い出』は、吉本ばななさんの同名小説を日韓共同製作で映画化。遠距離恋愛中の婚約者テギュに会うため、韓国から名古屋へやって来たユミ。しかし彼のアパートには、見知らぬ女性の姿があった。テギュの裏切りに絶望し、あてもなく街をさまよっていたユミは、エンドポイントという古民家カフェ兼ゲストハウスにたどり着く。そこで彼女は、不思議な存在感を放つオーナーの西山や、ちょっとおせっかいな常連客たちとの交流を通し、少しずつ自分を取り戻していく…
本作では、主人公ユミを韓国の人気アイドルグループ「少女時代」のスヨン、カフェのオーナー西山を名古屋のエンタテイメントグループ「BOYS AND MEN」の田中俊介さんがそれぞれ演じた。監督は、2009年の短編映画『The after…』が国内外の映画祭で高く評価されたチェ・ヒョンヨン。
映画『デッドエンドの思い出』は、3月1日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田、3月9日(土)より京都・烏丸の京都シネマで公開。
「名古屋は初めてですか?」の問いに、西山くんがいなくなってから「1人では初めてです」と呟いたユミがすごく良かった。同時に、ユミの恋が終わってしまったことが切ない。
彼氏を追いかけて日本まで来たユミは彼氏が他の女性と暮らしていることを知る。4年も付き合ったのに、婚約までしたのに。どんな出来事も、自分の見ているものはほんの一部分でしかない。「ああ、また一から始めないといけない。」という、ユミの台詞がとても心に刺さった。何かを始めることはエネルギーを使う。自分を浪費するのは嫌だ。でも、道の終わりにあるデッドエンドにこんな場所があったら救われる。若くて優しいマスターと、そこに集う地元の人、色々な国籍の人。そこでゆっくりしながら美味しいものを食べて自分と向き合えばいい。傷つけられるのは人だけど、それを癒してくれるのもやっぱり人だ。
「人の心の中には自分だけの宝物がある」この台詞は大事に心にしまっておこう。
fromマツコ
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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