何度観ても凄まじいカオスなZ級SFアクション!『プラネット・オブ・アメーバ』川上奈々美さん、初咲里奈さん、堀内充治さんを迎え舞台挨拶開催!
日本の上空に存在する浮遊物体に囚われた妹を助けようと奮闘する女性の姿を描く『プラネット・オブ・アメーバ』が、2月9日(土)より、大阪・十三のシアターセブンで公開。初日には、川上奈々美さん、初咲里奈さん、堀内充治さんを迎え舞台挨拶が開催された。
映画『プラネット・オブ・アメーバ』は、『メイクルーム』『下衆の愛』『獣道』など映画にも多数出演している川上奈々美さんが映画初主演を務めたSFアクション。日本の上空に現れた謎の浮遊物体に女性たちが次々と捕らえられ、アメーバ状の物体に妊娠させられて地上に送り返される事態が発生。偶然にも空から落ちてきた女性を発見し、その事実を知ったレイだったが、その代償として妹のアミを浮遊物体に連れ去られてしまう。一連の事態に対し、半ば強引に防衛相に協力させられたレイは、単身で浮遊物体に乗り込んでいくが……
監督は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の受賞歴を持つ越坂康史さんが務めた。
上映後、川上奈々美さん、初咲里奈さん、堀内充治さんが登壇。越坂監督が不在の中で思う存分に話す賑やかな舞台挨拶となった。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭以来に全編を通して観た川上さんは「だいぶ変わっていました。音も知らないシーンも沢山あり、何度観ても凄まじいストーリーだなぁ」と感想を話す。とはいえ「ツッコミどころも多いけど、作り上げたがことが凄い。皆さんどう思ってるかな」と本音を吐露する。2,3回は観ている初咲さんは「観る度に新たな発見があるな。お色気シーンが観る度に衝撃的でした」と告白。これを受け、川上さんは「ビックリしました。だいぶムラっとするシーンですね。でもアレは必要」と正直に話す。作中でインタビュアー役を務めた堀内さんは関西出身で「大阪に帰って来ました。補助席が出る程の満員となり、舞台挨拶でもあるので嬉しいです」と感激しながら「自分の出演シーンは繰り返す観るタイプです。いい芝居しているなぁ」と漏らすと、川上さんは、すぐさま「ちょっとイラっとしますね」とツッコミを入れる。
撮影中は、雨の日が続いたが、川上さんは「撮影前に、越坂監督から『ウチの現場は雨とか絶対降らないから大丈夫』と言われたけど…東京の初日舞台挨拶も雨でした。アメーバの呪い!?」と越坂監督の雨男ぶりを話す。だが「大阪に来る前、ホッカイロという優しさをくれました」と感謝の言葉も忘れない。完成した作品について「凄まじい。よく出来上がったな」と本音を話し「撮影現場もカオスだった。低予算ならではの良さが出ている。B級ではなくZ級推ししていますからね。こんなに壮大なスケールで描いて…」と冷静に話す。壮大さについては「エンディング曲が『ゴジラ』のようで、振り切っています。エンドロールの文字もデカいなぁ」と圧巻していた。
撮影にあたり「現場のキャストさんでも成立させようと必死だった。相当な熱量でしたよ。ここまで振り切ったら、面白いと思ってもらった方が私達も救われます」と振り返る。だが、越坂監督とは温度差がある時もあり「アメーバの動きのみ演出するので、相手にされていなかった」と憤慨。「ちょっと待って下さい。私達は大丈夫ですかね」と心配になり、キャスト同士で打ち合わせしたことも。約1年振りに鑑賞した川上さんは「恥ずかしいシーンが沢山ありますね。撮り直してぇ」と漏らすが「コントだと思って頂けたら」とお客さんには伝える。「監督からは現場で『いつか笑い話になるといいね』と言われるぐらいカオスな現場ではありました」と思い返し、現在は「全部芸の肥やしです」と前向きに捉えていた。
初咲さんはカオスなシーンには出演しておらず「平和な現場を経験しました」と安心。とはいえ、宇宙船でのシーンはアメーバに纏わられていたが「アメーバがヒンヤリとして気持ちいい」と好意的だ。前の監督作品に出演して打ち上げの際に「『今、アメーバが熱い』と言っていたら、監督は宇宙監禁モノを撮りたかったようで『アメーバ、いいじゃん』となった」と明かし、本作制作のきっかけを明かした。堀内さんの場合はほぼ1テイクで撮り終えたが「『カメラが回っている時に台詞を言ってくれ』と監督から言われて、切り返しもあるかないか」と振り返る。
最後に、川上さんは「本当にカオスな作品ですが、一生懸命作り上げようと皆で力出して頑張りました。もしかしたらいろんな劇場で上映出来るかもしれないので、素直な感想を以て広めて頂けたら」と願いを込め、舞台挨拶は締め括られた。
映画『プラネット・オブ・アメーバ』は、2月9日(土)より、大阪・十三のシアターセブンで1週間上映中。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!