諦めない、負けない、負けへんで、という藤堂は凄い!だからこそ、映画になっている!『負けへんで』内野聖陽さんと北村一輝さんと本木克英監督を迎え完成披露試写会in大阪開催!
学校の土地の買収について地検から呼び出された不動産デベロッパーの社長が、横領の罪で逮捕され、敏腕弁護士チームと冤罪を晴らそうと奮闘する様を描く『負けへんで』が11月13日(金)より全国の劇場で公開。10月14日(水)には、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田に内野聖陽さんと北村一輝さんと本木克英監督を迎え、完成披露試写会in大阪が開催された。
映画『負けへんで』は、大阪の不動産デベロッパー社長である山岸忍さんが自身の身に起きた実際の事件をつづった書籍「負けへんで! 東証一部上場企業社長 vs 地検特捜部」を、『空飛ぶタイヤ』の本木克英監督のメガホンで実写映画化。身に覚えのない罪で逮捕・勾留され、一代で築き上げた会社も失った主人公が、最強弁護士軍団と共に司法の闇に立ち向かう姿を描く。不動産デベロッパーの社長を務める藤堂繁は、社員に慕われながら多忙な日々を過ごしていた。2019年、藤堂は3年前の学校土地の買収について、関西地検から事情聴取の呼び出しを受ける。検事の鈴鳴はフレンドリーに藤堂に接するが、48日後、彼は30億円の業務上横領の罪で逮捕されてしまう。すでに逮捕されている学校の理事長と、藤堂の部下である木下と共謀した容疑がかけられたのだ。拘置所に収監された藤堂は、自らが一代で築き上げた会社を守るため、社長を退任する。絶望する藤堂のもとに届いた恋人の美奈からの手紙には、彼を支える覚悟と「負けないで!」という言葉がつづられていた。冤罪を晴らすべく戦う覚悟を決めた彼は、元検事・元判事・刑事弁護の専門家・企業法務の専門家が集まった最強の弁護士チームと共に逆襲を開始する。内野聖陽さんが藤堂繁役で主演を務め、藤堂を追い詰める検事の鈴鳴通子役で松本若菜さん、藤堂の無実を信じて支え続ける友人の君塚大作役で北村一輝さん、冤罪を晴らすため奔走する弁護士役で竜星涼さん、石丸幹二さん、藤本隆宏さん、藤堂の恋人である林美奈役で美村里江が共演した。
今回、上映前に内野聖陽さんと北村一輝さんと本木克英監督が登壇。内野さんは「監督に、こういう冤罪の話があるんだよ、と2年前ぐらいにお話をいただき、関西の方はご存知の方が多いと聞いていますが、お恥ずかしいことながら知らなかったんですね。原作を読ませていただいて、うわ、こんな怖い話があるんだ、と。これを、監督は社会派エンターテインメントにするんだ、という強い思いを打ち明けてくださって、私もこういう話は嫌いではないので、じゃあ、ぜひやりましょう、ということで参加させていただきました。あれから考えると、脚本作り等にすごい長い時間をかけてやってきた」と振り返りながら、ご挨拶。本木監督は「この映画の舞台となった場所で初めての一般試写ができることを大変嬉しく思っています。ここに集まってる皆さんが日頃見慣れている風景の中で、こういう出来事が起きたとは思わなかった、という風に、より親しみを持って感じていただけることを願っております」と挨拶を重ねていった。
公開を約1か月後に控え、内野さんは「大阪の方や関西の方がこの事件をよくご存知、ということだったので、どういう感じ取り方をされるのか、が非常に不安でもあり、期待でもあり、どんな感想を持っていただけるのかな」と期待と不安が入り交じっている様子だ。地元である大阪が舞台の作品に出演する北村さんは「この映画入る前に監督とお会いする機会がありまして、また一緒にお仕事したいですね、という話で、僕も、是非お願いします、という中で、この話をいただいた時、内野さんが主演だと伺って、僕は内野さんと共演をすごくしたかったので、まず本を開く前に、やります、と」とやる気満々であった。そして、脚本を読み「この事件に関しては知らなかったんですが、こういうこともあるんだな、と思っている部分もありますが、僕たちはエンターテインメントの人間として、これをどういう風に映画にして、まだこの事件を知らない方、これからこの映画で知っていく方にどういう風に届ければ分かり得るのか、ということも考えまして、参加させていただきました」と作品を通して事件を伝えることへの思いを語った。

親友役を演じた北村さんについて、内野さんは「撮影初日から、ホントに人懐っこく話しかけてくださって、一気に大好きになっちゃった。北村さんといったら、怖いイメージありません?僕の中では、怖いわ!と思っていたんですけども、会ったら180度変わって、そのギャップに驚かされました。萌えました」と報告。北村さんは、内野さんが大阪弁に苦労している様子を見て「全部大阪弁ですし、どちらかというと、大阪でもコテコテな感じの言葉を話すのでは微妙なところで…ちょっと違うと、うん!?となるじゃないですか。そういう時にどうするか、といったアドバイスを求められた時は、とりあえず全部擬音でごまかしたらいいんじゃないか。ガーとかダーと言えばどうとでもなるんじゃないか、みたいな話をしている。偶に入れることによって、それがリアリティになるんじゃないか、みたいな話も」といったエピソードを披露していく。内野さんは、これまでに関西人の役を何度か演じたことがあったが「ここまでこってり系の関西弁は初めてでして…普段はアドリブもかます時があるんですけど、アドリブをかましたら関西弁でNGをくらう可能性があるので、アドリブができない、と。なので、想定し得るアドリブを色々考えまして。このアドリブはどうやってイントネーションするんですか?と言葉指導の方と準備した。この人(北村さん)も自由自在なので、アドリブをかまそうとしてくるんですよ。僕は、アドリブは勘弁してくれ、という感じで怖かった」と打ち明け、大阪弁での演技に苦労したことがうかがえる。
「負けへんで! 東証一部上場企業社長 vs 地検特捜部」を読んだ本木監督は「事件そのものを告発する感じじゃなく、そこの内部で何が行われていたか、というのが、検事とのやり取りも含めてすごく生々しくて、人間的だった」と感じ「弱さもあったり、脆さもあったり、これが軸になるな、と思って、人間ドラマ的なものがそこにしっかりとあれば、エンターテインメントはあるんですよね」と話す。監督自身も関西出身ではないが「関西弁でこんな攻め方をするのか」とおもしろさがあるドラマ性を感じ「行われている理不尽なこと自体は勿論、その人たちが演じることによって浮かび上がってきて、それがエンターテインメントじゃないか」と分析している。そして、内野さんとは、10年以上前に時代劇の作品で共に仕事をしたことがあり「主人公の藤堂を演じるために撮影中も集中力を切らさないし、終わった後も誰かと食事に行ったり呑みに行ったりせずに、魂を削るように演じられました」と評した。北村さんについては「台詞の言い方とか言い回しとか、様々な自分のあり方についてしつこく考えるタイプ」と述べ「当初の印象は、ちょっと怖かったんですけど、全然違う方でした。役員役についても、言い方についても、良い意味で拘る方なんだな」とイメージが変化している。

無実の人間が突然逮捕されてしまう、という本作のストーリーだが、同じ立場だった場合を想像してみて、内野さんは「こんなに耐えられるかな」と思いながら「山岸さんは非常にハートが強くて、自分に嘘をつかない、という信念の人なので耐えられたんだろうな、と思うんですけど、普通だったら、あそこまで追い込まれたら、はい、そうです、と言っちゃいそうな気がした。誘導尋問ものせられちゃうかもしれない、ぐらいな人間ですね」と自らについて話す。北村さんは「藤堂という役。諦めない、負けない、負けへんで、ということ。すごいな、としか思えない。だからこそ、映画になっていると思うんです。すごいですよね。僕は多分無理です」と正直な気持ちを語った。
関西各地で撮影された本作。内野さんにとっては関西に馴染みがなく新鮮な気持ちで「一番素敵だったのはやっぱり琵琶湖ロケですかね。天気にも恵まれてね」とお気に入りのロケ地として挙げていく。北村さんも琵琶湖が印象的だったようだ。そして、大阪の街中での撮影では「皆さん、入ってきますよね。本番で、普通に、見てるで、という感じ。映ってんの?とそこに居ようとするのがおもしろいな。そういう距離感は嫌いじゃないです」と率直に話す。内野さんは、共演の藤本隆宏さんと近所に呑みに行ったこともあり「大阪の方々に色々声かけていただいた。それがめちゃめちゃ楽しくて。 地元の人と語り合いながら呑めたのは、すごく嬉しい出来事でしたね」と振り返る。

最後に、内野さんは「冤罪という事実に基づいたお話ですので、どちらかというと社会派な硬い映画かな、と思っていらっしゃる方もいらっしゃると思います。実際に観たら、この一本、あっという間だったし、くすりと笑うようなところがあって、堅苦しい社会派エンターテインメントとはいえ、堅苦しい作品でもないと思いますので、是非是非藤堂繁という人物と一緒にこの数時間の旅を楽しんでみてほしいと思います」と伝え、舞台挨拶を締めくくった。
映画『負けへんで』は、11月13日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や大阪ステーションシティシネマ、心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんばやなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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