フランス・パリを舞台に、失恋したばかりの男女の偶然な出会いと思わぬ悲劇をモノクロームで紡ぐ『ボーイ・ミーツ・ガール』が4Kレストア版でいよいよ劇場公開!
©THEO FILM
親友に恋人を奪われ、復讐に燃える青年が、パーティーで同じく失恋した少女と出会い、恋に落ちる様をモノクロで描く、レオス・カラックス監督の長編デビュー作『ボーイ・ミーツ・ガール』が4Kレストア版で1月31日(土)より全国の劇場で公開される。
映画『ボーイ・ミーツ・ガール』は、フランスの鬼才レオス・カラックスが1983年に発表した長編デビュー作。夜のパリをさまようふたつの孤独な魂の出会いを美しいモノクロ映像で描き、第37回カンヌ国際映画祭でヤング大賞を受賞するなど世界各地の映画祭で話題を集めた。親友に恋人を奪われた青年アレックスは、恋人とケンカした女性ミレーユと運命的な出会いを果たす。アレックスはミレーユに一目ぼれするが、やがてふたりは思わぬ悲劇に見舞われる。
本作では、アレックス役とミレーユ役には、当時新人俳優だったドニ・ラバンとミレーユ・ペリエをそれぞれ抜擢。ラバン演じる主人公アレックスは、後に形を変えながら『汚れた血』『ポンヌフの恋人』の主人公となり、本作とあわせて「アレックス3部作」と呼ばれるようになった。ジャン=イブ・エスコフィエが撮影を手がけ、続く2作品でも撮影を担当。日本では、1988年2月公開の『汚れた血』に続いて7月に劇場初公開。2026年1月、4Kレストア版にてリバイバル公開される。

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映画『ボーイ・ミーツ・ガール』(4Kレストア版)は、1月31日(土)より全国の劇場で公開。関西では、2月6日(金)より京都・烏丸の京都シネマ、2月13日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田で公開。また、神戸・元町の元町映画館や和歌山のシネマ203でも近日公開。
ダンスシーンが素晴らしいことで作品のことが大好きになってしまう作品がいくつかある。たとえば、ジャン=リュック・ゴダールの『はなればなれに』で、突然にも始まり繰り返されていくダンスシーンのように。本作においても、突如として始まるタップダンスのシーンが印象的だ。なぜだか床にはプレートが敷かれており、きづけば、ここでタップが出来る!?と思っていたら、突然に始まるのが、御洒落であり刹那的でもあり、脳裏に焼き付いていく。レオス・カラックス監督が長編デビュー作品にして、類稀なる才能を披露していくことに驚くばかり。そして、『汚れた血』『ポンヌフの恋人』へと続いていく、ドニ・ラヴァン演じるアレックスをメインにした「アレックス3部作」の1作目であることは今になって実に興味深い。大道芸人出身である彼の才能をいきなり発揮させることなくも、時折見せる不思議な演技が気になりながらも、儚げな若者を演じていることに改めて気づかされる。そして、恋人とケンカした女性ミレーユと運命的な出会いをして一目ぼれするが、上手に自己を表現できず、不器用ながらに繋がろうとしている姿は、痛々しくもイノセントであることが儚い。『ボーイ・ミーツ・ガール』というシンプルなタイトルでありながら、それだけに収まらない描写を幾重にも折り重ねていることが印象的な脅威のデビュー作であった。
- キネ坊主
- 映画ライター
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- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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