沖縄の女性たちがPFAS汚染問題に声を上げる…!『ウナイ 透明な闇 PFAS 汚染に立ち向かう』がいよいよ関西の劇場でも公開!

©2025 GODOM沖縄
有害性が指摘され、世界的な規制が進むフッ素化合物に関して、調査を求める女性たちを追ったドキュメンタリー『ウナイ 透明な闇 PFAS 汚染に立ち向かう』が8月22日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『ウナイ 透明な闇 PFAS 汚染に立ち向かう』は、『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』の平良いずみ監督が、PFAS汚染の問題に声を上げた女性たちを取材したドキュメンタリー。2016年、沖縄県は県民45万人に供給する水道水に化学物質PFAS(有機フッ素化合物)が含まれていたことを公表する。当時、多くの県民はPFASについて知らず、すぐに関心が高まることはなかったが、アメリカではがんや低体重出生といった健康への影響が確認されていた。その深刻さに気づいた沖縄の女性たちは街頭で涙ながらに訴え、調査や浄化を求めるようになる。しかし、汚染源とみられる米軍基地への立ち入り調査は拒まれ続け、汚染発覚から9年経ってもなお、汚染源の特定すらできずにいた。それでも子どもたちを守るために闘いを続ける女性たちは、国連を目指す。一方、アメリカやヨーロッパでは、PFASの有害性を重く見て規制が進められており、そのきっかけをつくったのも、現地の女性たちだった。タイトルの「ウナイ」は、沖縄の言葉で「女性たち」を意味する。
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映画『ウナイ 透明な闇 PFAS 汚染に立ち向かう』は、関西では、8月22日(金)より京都・烏丸の京都シネマ、8月30日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場や神戸・元町の元町映画館、9月30日(火)より兵庫・洲本の洲本オリオンで公開。また、兵庫・宝塚のシネ・ピピアでも近日公開。なお、8月30日(土)には第七藝術劇場と京都シネマ、8月31日(土)には元町映画館に平良いずみ監督を迎え舞台挨拶を開催予定。

日本では2021年に公開された『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』によって、改めて知ることになったPFAS(有機フッ素化合物)。今や、PFASを用いたフライパン等の製品は存在していない、という認識であった。まさか、日本でも未だに検出されているとは思わなかったのが本音だ。民間企業で用いられなくなったとしても、米軍基地で用いられ、外部に排出されていることに如何ともし難い気持ちにならざるを得ない。彼等は、人体に影響を及ぼなさいレベルである、と言及していたとしても、それらが体内に蓄積されていった後には、どのような症状が起こり得るか、計り知れないのだ。これは、日本の省庁においても同様の見解ではあり、容易には対応してくれない。危険な発症事例がないと動いてくれないわけだ。だが、発症してからでは遅いのである。だからこそ、各地で立ち上がった方々を本作では追いかけていく。たった1人で立ち上がったとしても、自治体レベルは、その危険性を知り共に行動していく仲間は次々と現れ、議会へと繋がっていく。そして、同様の事態は、日本だけでなく世界の先進国でも起きており、連帯の絆が生まれていくのだ。だからこそ、本作を通して、目の前にある危機に対して認識し、現状を深く知る機会となることを願ってやまない。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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