完璧なプリマになることに取りつかれたアメリカ人バレリーナの狂気を描く『JOIKA 美と狂気のバレリーナ』がいよいよ劇場公開!

©Joika NZ Limited / Madants Sp. z o.o. 2023 ALL RIGHTS RESERVED.
アメリカ人で初めて、ボリショイ・バレエ団と契約した女性の実話を基にしたサイコサスペンス『JOIKA 美と狂気のバレリーナ』が4月25日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『JOIKA 美と狂気のバレリーナ』は、ロシアのボリショイ・バレエ団を舞台に、完璧なプリマになることに取り憑かれたアメリカ人バレリーナの狂気を描いたサイコサスペンス。2012年にアメリカ人女性として初めてボリショイ・バレエ団とソリスト契約を結んだジョイ・ウーマックの実話を基に、華やかなバレエ界の裏側で当時のダンサーたちが直面していた過酷な現実を描く。アメリカ人のジョイはボリショイ・バレエ団にスカウトされて単身ロシアへ渡り、希望を胸にアカデミーに入学する。そんな彼女を待ち受けていたのは、常人には理解できないほどの完璧さを求める教師ヴォルコワによる脅迫的なレッスンだった。過激な減量やトレーニング、日常的に浴びせられる罵詈雑言、ライバルたちからの嫌がらせなど過酷な日々を過ごすうちに、ジョイの精神は追い詰められていく。
本作では、『17歳の瞳に映る世界』のタリア・ライダーが主演を務め、『女は二度決断する』のダイアン・クルーガーが教師ヴォルコワ、『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』で主演を務めたダンサーのオレグ・イベンコがジョイのパートナー、ニコライを演じた。世界的バレリーナのナタリア・オシポワが本人役で登場している。
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映画『JOIKA 美と狂気のバレリーナ』は、4月25日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開。

ボリショイ・バレエ団は、ロシアのモスクワにあるボリショイ劇場を拠点とする国際的に高い評価を得るバレエ団である。そんなバレエ団で主役を踊る最高位の女性ダンサーこそがプリマだ。そのプリマにアメリカ人のバレリーナが鳴ろうとするのは、どれだけ難しいことであろうか。国が違えば、バレエに対するアプローチも違い、評価されることすら大変であることが伝わってきた。しかも、本作は、実在のアメリカ人バレリーナ、ジョイ・ウーマックの実話を基にしていることに驚かされるばかり。本当に血が滲むことをこれ程にも経験していることに驚愕せざるを得ない。プリマになる希望を以てアカデミーに入学するも、過酷なレッスンに追いついていくのがやっと。それでも、自身を評価してもらうためには、果敢に迫っていく。その熱意を買ってもらえることは宜しいが、周囲の候補生にとっては目障りな存在であることもあるだろう。執拗な嫌がらせにも遭遇してしまう。それでも、プリマを目指していく姿には、もはや狂気じみているとしか云えない有様だ。そんな狂気の果てに彼女はプリマになることが出来たのだろうか。貴方は、彼女について、どのように受けとめることが出来ただろう…彼女が最終的に幸せな人生を歩んでいることを切に願ってやまない。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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