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内向的な社会人の人生が、白黒をはっきりさせたがる同僚の決断によって揺れ動く姿を描く『世界征服やめた』がいよいよ劇場公開!

2025年2月4日

©『世界征服やめた』製作委員会

 

不可思議/wonderboyの代表曲“世界征服やめた”を原案に、内向的な男性の日常が、何事も白黒をつけたがる同僚の決断によって、大きく揺らいでいく様を描く『世界征服やめた』が2月7日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『世界征服やめた』は、俳優でアーティストとしても活動する北村匠海さんの初監督作品。2011年6⽉に不慮の事故で亡くなったポエトリーラッパー、不可思議/wonderboyの代表曲「世界征服やめた」からインスパイアされ、北村さんが脚本を書き下ろした。内向的な社会⼈の彼方は「自分は誰からも必要とされていないのではないか」と無力さを感じながら、絶望の中で変化のない日々をやり過ごしていた。一方、彼⽅の同僚の星野は飄々として明るい性格の持ち主だ。常に物事を白黒はっきりさせたがる星野が選んだある決断により、2人の日常が大きく揺れ動いていく。

 

本作では、彼方役を『美しい彼』シリーズや『キングダム』シリーズ、『ミステリと言う勿れ』の萩原利久さん、星野役を『東京リベンジャーズ』シリーズ、『遺書、公開。』の藤堂日向さんがそれぞれ演じる。北村さん主演の『スクロール』を手がけた映像作家の清水康彦さん、『正体』等の映画作品の他、広告写真も手がける川上智之さんといったクリエイター陣がスタッフとして参加した。

 

©『世界征服やめた』製作委員会

 

映画『世界征服やめた』は、2月7日(金)より全国の劇場で公開。関西では、2月7日(金)より大阪・難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都や神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。また、2月8日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場でも公開。

社会人になった20代中盤のうだつが上がらない日々、音楽や映画といったものが救いになっていた者としては、嘗ての日々を思い出すかのように共感できる作品だ。日々の通勤や仕事の営みの中で自分が生きている意味を感じれずにいた。どうにか危険な場所には飛び込まずにはいれたけど、どうすればいいか分からない。自分の世界の中でも自分が主人公だと思えずにいた。本作の主人公を観ていると、自身を重ねずにはいられない。そして、彼にまとわりつくかのように存在する”同僚”らしき存在。この同僚は存在するのか。主人公にしか見えない存在か。いや、どうから周りにも見えているようなことは微かに分かる。主人公とは関わりのない第三者からすれば、この2人は見えているようで見えていない存在という解釈もできるだろうか。いや、社会とはそういった人間の集合体として存在していても不可思議ではない。

 

 

…といったことを悶々と考えながら観ることが出来る本作。実に不思議な作品だ。今作は、北村匠海さんの初監督作品。不可思議/wonderboyの「世界征服やめた」にインスパイアされて、こんな作品を作り出すことが出来る才能に脱帽するばかり。でも、俳優も1人の人間だ。鬱屈とした思いも抱えていてもおかしくない。でも、それらを作品として放つことができる機会がある。今後、彼が長編作品を手掛ける機会があるなら、どのような作品が届けられるのか、楽しみにしておきたい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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