香港の日常のすぐそばに潜む恐怖を描いた全3話のオムニバスホラー『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』がいよいよ関西の劇場でも公開!
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香港を舞台に、日常を過ごす生活の場に潜む恐怖を3つの物語で描く『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』が1月12日(金)より関西の劇場で公開される。
映画『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』は、『メイド・イン・ホンコン』などで知られるフルーツ・チャンをはじめとした3人の監督が手がけた、歪んだ日常に訪れる恐怖を描いた3編の作品で構成される香港製サスペンスホラー。中学生時代に眼を見開いた死体を発見したことからトラウマを抱えた女性が一人暮らしの部屋であの「眼」に見られている恐怖を描いた「暗い隙間」(監督:ホイ・イップサン/出演:チェリー・ガン)、客のいない暗闇のモールに突如現れたガスマスクの女と不気味な警備員と対峙するはめになった2人のネット配信者を描く「デッドモール」(フルーツ・チャン監督/出演:ジェリー・ラム、シシリア・ソー)、溺死者と見られる顔面蒼白の幽霊が目撃された古びたアパートに住む5人の住人たちが幽霊退治に立ち上がる「アパート」(フォン・チーチャン監督/出演:リッチー・レン)の3編から構成。
映画『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』は、1月12日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。
香港の日常に訪れる恐怖を描いたオムニバス作品である本作。「暗い隙間」は土、「デッドモール」は火、「アパート」は水、といった自然を構成する四元素、或いは、五元素からこの三元素をピックアップした上で、日常に潜む怪しき闇を描いているように感じた。ホラーの要素として成立する演出を施しながら、各々の作品がしっかりとしたサスペンスとして作り込まれている。日常の光景を映し出しながら、怪しげな影がジワジワと近づいてきて、気づけば、物理的にも精神的にも密着した距離感で危険なものが存在していた。だからといって、本当に恐ろしいものは…と気づかされると、各作品がどれ程にしっかりと作り込まれていたか明かされていく。どちらかといえば、怪奇な作品を手掛けているイメージがない香港映画の監督が、短編といえど、これ程までに戦慄の物語を手掛けるとは…存分に楽しんでみてほしい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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