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誰にも言えない悪事を告白するゲームは、闇の授業へ辿り着く…『黒の教育』が第18回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門で海外初上映!

2023年3月12日

©CHARVEST 9 ROAD ENT.

 

「自ら犯した秘密の悪事」の告白が悪夢のような出来事に辿り着く『黒の教育』が第18回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門で海外初上映された。

 

映画『黒の教育』…

やんちゃで、でもほどほどにマジメな、どこにでもいるような高校生男子三人組。卒業式の夜、雑居ビルの屋上で飲んだくれていた彼らは、永遠の友情を交わすべく「自ら犯した秘密の悪事」を告白し始める。それは、悪夢のような一夜の始まりだった…

 

本作は、『あの頃、君を追いかけた』でブレイクした俳優クー・チェンドンの監督デビュー作。脚本を『あの頃、君を追いかけた』のギデンズ・コー、製作を『アイス』のミディ・ジーと、クー監督の後見人とも言うべき大物映画人が担当している。主人公の男子学生を演じるのは人気の若手俳優達。主演作『運命のマッチアップ』が日本でも劇場公開されたベラント・チュウは、本作の演技で金馬獎の最優秀助演男優賞を受賞。彼らと対峙する台湾ヤクザの大物シンを演じるのはベテランの演技派レオン・ダイ。物語のカギを握る警察官役を『大仏+』のホアン・シンヤオ監督が演じている。

 

©CHARVEST 9 ROAD ENT.

 

映画『黒の教育』は、3月18日(土)10:20よりABCホールでも上映。

武勇伝のごとく「自ら犯した秘密の悪事」を告白し合うゲーム。正直言って、つまらない戯言ではある。だが、映像として再現される映画となってしまえば、或る種のリアリティが伴い、現場にいるかのような錯覚を抱いてしまう。本作に登場する高校生男子三人組のある1人の立場になって、追い込まれてしまえば、ちょっとした思い切りで一線を越えてしまうことがあるんだろうなぁ。だが、それは、超えてはいけない大人の一線であった。その後に生じた出来事によって追われることになってしまえば、ひたすら逃げきるしかない。もし逃げ切れることが出来なかったら、目の前に起こる出来事を受け入れるしかないのだろう。本気の大人による”黒の教育”は本当に恐ろしい。脅しだけではないリアルな痛みを伴う恐怖がそこにはあった。本作の脚本やプロデュースを手掛けたギデンズ・コーは『あの頃、君を追いかけた』の監督として有名だが、多くのネット小説を公開していることも有名であり、本作のような作品の脚本を執筆したことも納得してしまう。喜怒哀楽の感情を存分に詰め込んだ一夜の出来事を描いた作品である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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