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祖国ウクライナを離れた15歳の体操選手の葛藤描く『オルガの翼』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2022年9月27日

(C)2021 POINT PROD – CINEMA DEFACTO

 

ウクライナで体操の欧州選手権を目指す少女の、夢と祖国で板挟みになる心を描く『オルガの翼』が10月1日(土)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『オルガの翼』は、ウクライナのユーロマイダン革命を背景に、生きるため祖国を去った体操選手の少女が自らの運命を切り拓いていく姿を描いたドラマ。2013年、キーウ。15歳の体操選手オルガは欧州選手権出場を目指し練習に励んでいたが、ヤヌコービチ大統領の汚職を追及するジャーナリストの母とともに何者かに命を狙われ、ウクライナを離れることに。父の故郷であるスイスのナショナルチームに入った彼女は、変わり果てていく故郷の様子をSNSを通じて目撃する。家族や友人が傷つく姿を遠くから見ることしかできない中、オルガ自身は欧州選手権出場のためウクライナの市民権を手放さなければならず…

 

本作では、欧州選手権出場歴のある現役アスリートの主演アナスタシア・ブジャシキナをはじめ、選手役のキャストにはプロのアスリートたちを起用。マイダン革命の映像は、実際にデモ参加者がスマートフォンで撮影したものを使用した。スイス出身のエリ・グラップが監督・脚本を手がけ、初長編作品にしてカンヌ国際映画祭SACD賞を受賞している。

 

(C)2021 POINT PROD – CINEMA DEFACTO

 

映画『オルガの翼』は、関西では、10月1日(土)より大阪・九条のシネ・ヌーヴォ、10月7日(金)より京都・九条の京都みなみ会館で公開。

ウクライナ東部のルハンシク生まれで現役のアスリートが主演、ユーロマイダン革命の影響を受け、祖国を去った体操選手の少女を演じた。2022年の今こそ観るべき作品である。彼女にとっては、国内情勢はあまり関心のない出来事だった。体操の高度な技を完成させて欧州選手権出場を目指すことが青春の輝かしい1頁にしたいだけだ。だが、現実が否が応でも直面してくる。母親が、大統領の汚職を追及するジャーナリストであるため、いつでも危険が伴ってしまう。止むを得ず、ウクライナの国外で頑張らざるを得なくなる。どうにかスイスで懸命に取り組んでいくが、危険な場所にい続ける母親が心配でならない。これほどまでに彼女に現実を突きつけてしまうのか。やり切れない思いが付きまとってしまう。されど、彼女が追い求めた先にあるものを見せられると応援せずにはいられない一作である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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