福島・喜多方市の熱塩加納町(旧・熱塩加納村)で行われる有機農業に3年半をかけて密着した『身土不二』が関西の劇場でも公開!
©ミルフィルム
地産地消率100%の学校給食をテーマに、福島県熱塩加納町の給食の実態・支える野菜生産者グループ・給食を食べる子供たちの様子を追ったドキュメンタリー『身土不二』が8月21日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『身土不二』は、福島県・熱塩加納町の有機農業と、地産地消率100%実現した学校給食にスポットを当てたドキュメンタリー。福島県喜多方市の旧・熱塩加納村は、かつて”有機の里”と呼ばれていた。昭和55年から有機農業に取り組み、農薬と化学肥料を極力減らして作った特別栽培米”ひめさゆり米”は村特産の主力となった。有機栽培は野菜作りにも広がり、その米と野菜が学校給食にも使われ”ほぼ100%の地産地消給食”として全国から注目を集めた。しかし少子高齢化の波はこの町にも及び、小中学校の統廃合や地元農家の高齢化が進むなか、学校給食の存続も危ぶまれている。映画では、”熱塩加納方式”と呼ばれる給食の実態と、野菜生産者農家”まごころ野菜の会”の人々の野菜作りへの想い、そして、その給食を元気に食べる子どもたちの姿を、3年半にわたり記録。有機農業で給食を届け続ける地元農家の人々と子どもたちとの触れ合いを通して、いまの農業が抱える少子高齢化や地球環境の問題、そして有機農業の原点を浮かび上がらせていく。監督は『決断 運命を変えた3.11母子避難』等で知られ、2011年の東日本大震災以降は福島に拠点を移してドキュメンタリー映画を製作している安孫子亘さん。

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映画『身土不二』は、関西では、8月21日(金)より京都・烏丸御池のアップリンク京都、8月22日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場で公開。
化学的に合成された肥料や農薬や、遺伝子組換え技術を使わず、自然の循環機能を活かして環境への負荷をできる限り減らす農業方法である、有機農業。実に素晴らしい方法であるが、実現させるのは難しい。個人の力だけで成功させることは難しく、一帯が理解した上で皆で協力しなければ、持続可能な農業として成立していかないだろう。本作においてカメラが向けられた熱塩加納が実現させたことは、とても貴重な事例ではないか、と思わずにはいられない。有機農業として稲作を成功させ、野菜栽培においても実現し、地産地消として学校給食の食材としても納めていった。とはいえ、どの農家も継いでいくことは大変である。そこで目を向けたのが、”総合的な学習の時間”の一環として、地元農家の人々による指導の下、有機農業を実践してもらうことにしていった。これは、少子高齢化社会が如実にある地域において、出来る限り長期的に有機農業を継続していくために実験的でありながらも有効な後継者育成のあり方であるようにも受けとめておきたい。されど、現実的な課題にいくつも直面しながら、後ろ向きではなく、果敢に取り組んでいく姿に未来の日本における農場の在り方を考えさせられる貴重なドキュメンタリーである、と真摯に向き合いたい作品だ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
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