首にショットガン、全米を二分した人質事件を描く『デッドマンズ・ワイヤー』がいよいよ劇場公開!
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実際の事件を基に、不動産投資会社に押し入り、役員を人質にして警察が近づけない状態で籠城した男を描く『デッドマンズ・ワイヤー』が7月17日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『デッドマンズ・ワイヤー』は、1977年にアメリカ・インディアナポリスで発生した実際の事件をもとに描いたクライムスリラー。不動産投資会社メリディアン・モーゲージ社に財産をだまし取られたと主張する男トニーは、同社に押し入り、社長の息子で同社役員のディックを人質に取る。トニーは自分と人質の首をショットガンとワイヤーで結びつけ、動けば発砲される仕組みの「デッドマンズ・ワイヤー」を用いて立てこもり、警察も手出しできない状況を作り出す。現場からメディア出演を行うなど異例の行動を続ける中、世論は彼を非難する声と同情する声に分かれていく。膠着状態を打開しようと警察が突入に備える中、ついにトニーと社長が電話で話すことになるが…
本作は、『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』『ミルク』『エレファント』等で知られる名匠ガス・ヴァン・サントが手掛け、実在した犯人トニー・キリシスを演じるのは、『IT イット』シリーズのビル・スカルスガルド。そのほか、人質となるディック役でデイカー・モンゴメリー、事件を追う刑事グレイブル役でケイリー・エルウィス、事件に巻き込まれるラジオDJ・フレッド役でコールマン・ドミンゴ、地元テレビ局レポーターのリンダ役でマイハラが共演。強引な手法で巨万の富を築いたメリディアン・モーゲージ社の社長M・L・ホールを名優アル・パチーノが演じる。音楽をダニー・エルフマンが担当した。

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映画『デッドマンズ・ワイヤー』は、7月17日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。
ガス・ヴァン・サント監督といえば、1985年に『マラノーチェ』でデビューして以降、コンスタントに作品を手掛けており、社会性のあるテーマがあり、カウンターカルチャーを意識したストーリーテリングを以て観る者を魅了してきた。本作では、1977年にインディアナポリスで実際に起きた人質事件を描いており、実際の報道映像や音声を交えて描いたクライムスリラーとなっており、近年の作品とは違った作風でありながらも、存分に楽しませてもらった。主人公であるトニーがこのような人質事件を起こしたのは、不動産投資会社によるローンによって生活破綻に起因する。これは、21世紀以降の金融ショックに通じる出来事であるようにも感じられた。故に、今こそ温故知新によってもたらされるメッセージとして捉えてもいいのではないだろうか。そして、不動産投資会社の社長をアル・パチーノが演じることで、内に秘めた思惑を体現しているようでもあった。そんな社長に対峙するトニーを演じているのが、ビル・スカルスガルド。近年はキャラクター性の強い役を演じていたが、本作では、これまでに見たことがないような強烈な犯人を演じていて驚くばかり。特に、終盤での驚きの展開や顛末に圧倒されてしまった。こんなことが現実にあったの!?と呆然としてしまう。最終的には、或る種の衝撃的な作品を見せられた、と思わずにはいられない。巨匠、ガス・ヴァン・サントの凄まじさを畏れ入る次第である。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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