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がんに罹患して亡くなるまでの3年半にわたる闘病生活とその中で行われた創作活動を映した『Ryuichi Sakamoto: Diaries』がいよいよ劇場公開!

2025年11月24日

©“Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

 

音楽家の坂本龍一さんが綴った日記を軸に、最後の3年半の軌跡を辿るドキュメンタリー『Ryuichi Sakamoto: Diaries』が11月28日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』は、2023年3月に他界した世界的音楽家である坂本龍一さんの最後の3年半の軌跡をたどったドキュメンタリー。2024年にNHKで放送され大きな反響を呼んだドキュメンタリー番組「Last Days 坂本龍一 最期の日々」をベースに、未完成の音楽や映像など新たな要素を加えて映画として公開。音楽のみならずアート・映像・文学など多様なメディアを横断し、多彩な表現活動を続けてきた坂本龍一さん。目にしたものや耳にした音を様々な形式で記録し続けた本人の日記を軸に、遺族の全面協力により提供された貴重なプライベート映像やポートレートも盛り込みながら、ガンに罹患して亡くなるまでの闘病生活と、その中で行われた創作活動を振り返る。日記に綴られた日々の何気ないつぶやきから、自身の死に対する苦悩や葛藤、音楽を深く思考する言葉の数々を通し、希代の音楽家である坂本さんが命の終わりとどのように向き合い、何を残そうとしたのかに迫る。人生をかけて追い求めてきた理想の音を生み出すべく情熱を貫いた坂本さんの最後の日々を、晩年の彼が魅せられた美しい自然の音や風景と共にスクリーンに映し出す。生前の坂本さんと親交のあったダンサー・俳優の田中泯さんが日記の朗読を担当した。

 

©“Ryuichi Sakamoto: Diaries” Film Partners

 

映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』は、11月28日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、茨木のイオンシネマ茨木や八尾のMOVIX八尾、京都・九条のT・ジョイ京都や烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

坂本龍一さんの最後の3年半を辿るドキュメンタリーである本作。遺族の全面協力により提供された貴重なプライベート映像があり、ここまで映し出して頂いたことに、観客の立場としては心から感謝せざるを得ない。2014年に中咽頭癌であることが報告されたが、翌年には復帰していた。その後、2021年にがんの診断を受け、直腸がんおよび転移巣の手術を受けたことを発表。2022年には、ステージ4の癌であり、両肺に転移した癌摘出手術を前年に受けたこと等を明かした。本作では、その真只中の坂本さんの様子を映し出していく。度々映し出される日記には、何気ない言葉の中に本音が刻まれており、喜怒哀楽の感情がしっかりと伝わってきた。そして、闘病に挫けず、創作活動に状熱を注いでいる様子が映し出されていく。緩急あるしっかりとしたメロディーには、しっとりとした優しさが感じられ、心穏やかではない世界に対して訴えているものがいくらでもあるように感じられた。また、自らの思いを託すべく共に活動してきた東北ユースオーケストラとの交流が最期まであったことに安堵させられる。まさに、人生をかけて追い求めてきた理想の音を生み出すべく情熱を貫いてきた坂本さんの最後の日々を本作を通して共有できた、とすら思える一作。今後も、これまでの映像作品についてデジタルリマスター版が公開されるが、まずは本作を通して最後の姿を観届けてほしい、と願うばかりである。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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