韓国の造景家チョン・ヨンソンのドキュメンタリー映画『大地に詩を書くように』がいよいよ第七藝術劇場で公開!
©2024 GIRAFFE PICTURES
2023年に造景界最高の栄誉である国際造園家協会ジェフリー・ジェリコ賞に輝いた、初の韓国人造景家チョン・ヨンソンを追ったドキュメンタリー『大地に詩を書くように』が11月8日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場で公開される。
映画『大地に詩を書くように』は、韓国の世界的造景家チョン・ヨンソンに迫ったドキュメンタリー。都心の中のオアシス”仙遊島(ソニュド)公園”、韓国初の生態系公園”汝矣島(ヨイド)セッカン生態系公園”、過去と現在をつなぐ”京春線・線路跡の林道”、ソウルの”峨山(アサン)病院”等、韓国を代表する素晴らしい景観を数多く手がけてきた造景家チョン・ヨンソン。2023年には造景界の最高栄誉といわれる国際造園家連盟”ジェフリー・ジェリコ賞”を韓国人として初めて受賞し、1980代になった現在も精力的に活動を続けている。彼女の仕事は単なる緑化だけにとどまらず、その土地の歴史や記憶、生態系と丁寧に向き合いながら、未来へとつなぐ場をつくる作業である。造景学が韓国に初めて取り入れられた1970年代から現在に至るまで、パイオニアとして韓国各地の空間に「韓国的な美」を息づかせてきた彼女とともに四季を過ごしながら、彼女がどのように”人間”、”空間”、”自然”の関係を見つめているのか、その哲学に迫り、人類がより深く考えるべき”自然と人間の調和”について紐解いていく。

©2024 GIRAFFE PICTURES
映画『大地に詩を書くように』は、11月8日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場で公開。
造景界最高の栄誉である国際造園家協会ジェフリー・ジェリコ賞なるものがあることを本作のリリースを受けて初めて知った。そして、韓国人の造景家が初めて受賞したことを知る。そもそも、韓国と造景というものが結びつかなかったが、本作を通して、何処の国においても自然があるならば、造景が必要であることに気づかされた。勿論、日本においても同様だ。自然の中で人間が生きており、人々が生活する中で、自然と共生していく中で、どのように造景していくことが相応しいか、造景家チョン・ヨンソンは十分に考えていた。それは、自然の美しさを活かすだけではない。行政との関係も切り離すことが出来ないのだ。行政からは様々な指摘を受けかねないことは百も承知。その先を行くが如く、リスクも十分に検討した上で、人々と自然の共生を育み、各々の場所にとって最適な造景を作り上げていることに自然と気づかされてしまう。そんな風にして、今後の生涯も最後まで可能な限り、造景という仕事を通じて人々の生活や文化の礎を作り上げていくのだろう、と思わずにはいられない。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

















