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内気な高校生とクラスの人気者のラブストーリー…『恋に至る病』がいよいよ劇場公開!

2025年10月21日

©2025『恋に至る病』製作委員会

 

初恋の相手とある約束を交わした内気な男子高校生が、同級生の相次ぐ不審死をきっかけに、彼女への疑念と恋心のはざまで揺れ動く様を描く『恋に至る病』が10月24日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『恋に至る病』は、内気な男子高校生とクラスの人気者女子の不器用な初恋を軸に、同級生の不審死や恋人への恐ろしい疑惑が入り混じる、ピュアで刺激的なラブストーリー。他人と深い関係を結ばないように生きてきた内気な性格の高校生である宮嶺望は、転校先の学校で、誰からも好かれるクラスの人気者である寄河景と出会う。周囲との距離を保とうとする宮嶺に対して、景は持ち前の明るさで距離を縮め、2人は次第に一緒に過ごす時間が増えていく。そんなある日、同級生の根津原が近所で遺体となって発見される。さらに、その後も同級生の不審死が相次ぐ中、宮嶺は大切な景が事件に関わっているのではないかという疑惑を抱きはじめる。それでも彼女を思う気持ちを抑えることができず…

 

本作は、SNSを中心に反響を呼んだ斜線堂有紀さんによる恋愛小説を、なにわ男子の長尾謙杜さんと『ゴールデンカムイ』の山田杏奈さんの共演で映画化。宮嶺の両親を忍成修吾さんと河井青葉さん、連続不審死事件を捜査する刑事を前田敦子さんが演じ、宮嶺や景と同じ高校に通う学生役で醍醐虎汰朗さん、中井友望さん、中川翼さん、上原あまねさん、小林桃子さん、井本彩花さん、AmBitiousの真弓孟之さんが出演。『月の満ち欠け』の廣木隆一監督がメガホンをとった。

 

©2025『恋に至る病』製作委員会

 

映画『恋に至る病』は、10月24日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、兵庫・神戸の109シネマズHAT神戸OSシネマズ神戸ハーバーランド等で公開。

メジャーな規模で公開される日本映画の中でも、珍しい作風の作品を久しぶりに観たような気がする。冒頭から観ていけば、転校先でヒロイン的なクラスメイトと仲良くなっていくボーイ・ミーツ・ガール的青春恋愛ドラマの様相を呈していた。だが、なぜ彼女がクラスで人気者であるか、その理由は謎であった。時折、クラスメイトのダークサイドが映し出され、不穏な空気が徐々に漂っていく…と思っていたら、青春恋愛ドラマに戻っていた。しかし、再び不穏な空気が漂い、増殖されたような出来事が起きていく。次第にそのカギとなるモノが表出し、この作品にある世界には、いくつもの危険が潜んでいることに気づかされていく。その不穏な空気が更に増殖されていくのか思いきや、また青春恋愛ドラマに戻っていくのだ。ホラーに近いようなミステリ・サスペンスの要素と青春恋愛の要素を縦横無尽に横断するストーリーテリングには驚かされるばかり。実に不思議な作品を観ているような気分になった。この感覚をどのように表現すればいいのか困惑してしまうが、黒沢清監督作品に青春恋愛要素を混ぜようとしても混ざり切ることができなかった、とでも云えばいいだろうか…斜線堂有紀さんによる原作小説に込められている要素を洗練させて映像化しており、あらゆるジャンルの作品を手掛けている廣木隆一監督の手腕にも驚かされるばかり。この不思議な作品は是非とも鑑賞したお客さん同士で語り合いたいものだ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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