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母との思い出が詰まったガガーリン団地の取り壊しを阻止しようとする少年の姿を描く『GAGARINE/ガガーリン』がいよいよ劇場公開!

2022年2月21日

(C)2020 Haut et Court – France 3 CINEMA

 

パリ郊外に実在する、ガガーリンの名を冠した公営住宅を舞台に、16歳の少年の葛藤と成長を描く『GAGARINE/ガガーリン』が2月25日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『GAGARINE/ガガーリン』は、フランス、パリ郊外に実在するガガーリン公営住宅を舞台に描いた青春映画。パリ東郊に位置する赤レンガの大規模公営住宅ガガーリン。宇宙飛行士ガガーリンに由来する名を持つこの団地で育った16歳のユーリは、自らも宇宙飛行士を夢見る一方で、かつて自分を置いていった母の帰りを待ち続けていた。ところがある日、老朽化と2024リ五輪のため、ガガーリン団地の取り壊し計画が持ち上がる。住人たちの退去が進む中、ユーリは母との大切な思い出が詰まった団地を守るため、親友フサームや思いを寄せるディアナとともに、取り壊しを阻止するべく立ち上がる。

 

本作では、映画初出演のアルセニ・バティリが主演を務め、『パピチャ 未来へのランウェイ』のリナ・クードリ、レオス・カラックス監督作の常連俳優ドニ・ラバンが共演。長編デビュー作となるファニー・リアタール&ジェレミー・トルイユが監督を務めた。

 

(C)2020 Haut et Court – France 3 CINEMA

 

映画『GAGARINE/ガガーリン』は、2月25日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮の神戸国際松竹等で公開。

フランスにおける青春映画でありながら、中心となるのは恋愛ではなく、未成年の子供の揺れ動く心の苦しさだ。取り壊されることを阻止しようとする行動の裏側には、「壊されてしまったら、母の帰りを待つ自分の存在が否定されてしまうのではないか」という恐怖を感じ取れる。こういった映画に必ずある恋愛パートをできるだけ薄く抽出していたので、個人的にはその点でも好感度が高い。

 

「ガガーリン団地」は存在した。監督のインタビュー曰く、取り壊しの前に撮影をしているので(セットも使っているかもしれないが)、埃っぽさ、汚さや色あせた幻想的な団地の雰囲気には説得力がある。ガガーリン団地が醸し出す空気に圧倒された監督らは当初、本作品を15分の短編で構想していたが、団地の中のコミュニティを語るにはそれ以上の長さが必要だと長編に踏み切った、とのこと。遠い日本に住んでいる私達が普通に生きていれば知ることがないであろう、ガガーリン団地という建造物が育んだ誰かの人生や出来事を知ることができ、素直に嬉しい。

from君山

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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