引退を決めた老齢の暗殺者が、アイルランド共和軍(IRA)のテロ集団と対峙する『プロフェッショナル』がいよいよ劇場公開!

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1970年代のアイルランドを舞台に、海辺の町で正体を隠して生きる老齢の男性が、引退を前にテロリスト集団と対決していく『プロフェッショナル』が4月11日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『プロフェッショナル』は、1970年代の北アイルランド紛争を背景に、伝説の殺し屋が爆弾テロリストの壊滅に挑む姿を活写したハードボイルドアクション。1970年代の北アイルランド、長年にわたり殺し屋として暗躍してきたフィンバー・マーフィーは引退を決め、海辺の町グレン・コルム・キルで正体を隠しながら静かに暮らしていた。そんなある日、首都ベルファストで爆破テロ事件を起こしたアイルランド共和軍(IRA)の過激派グループが町に逃げ込んでくる。彼らのひとりが地元の少女を虐待していると知ったフィンバーは少女を助けるために制裁を下し、テロリストたちと対立することに。後戻りできない状況に追い込まれたフィンバーはテロリストたちを完全制圧するべく、命懸けの戦いに身を投じていく。
本作では、リーアム・ニーソンが主演を務め、『イニシェリン島の精霊』のケリー・コンドン、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のジャック・グリーソン、『ベルファスト』のキアラン・ハインズが共演。『マークスマン』でもニーソンと組んだロバート・ロレンツ監督がメガホンをとった。
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映画『プロフェッショナル』は、4月11日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

近年は様々なアクション映画に多く出演し続けているリーアム・ニーソンが今作で出演する舞台は、自身の故郷でもある北アイルランド。冒頭シーンから、1970年代の北アイルランドであることが分かり、まずは、首都ベルファストでアイルランド共和軍(IRA)の過激派グループが爆破テロ事件を起こす…コンスタントに製作されるIRAモノ作品である。時代や土地柄により、自然と慈悲深い空気感が流れてきた。IRAのターゲットは定まっているが、無関係である子ども達を守ろうとしている姿は、尚更現代的な描写だ。そして、対するリーアム・ニーソンが演じるのは、退役軍人の殺し屋が身を納めるべく辿り着いた場所で静かに暮らしていた。本来であれば関わらなかったであろう両者であるが、子どもをきっかけにして対立することに。明るい未来の光が如く象徴として描いている子ども達を傷づける者に対して、容赦はしない。どんな状況に追い込まれようとも屈せず立ち向かうリーアム・ニーソンが映し出されていく。だが、アクションを見せつけるだけが本作の魅力ではない。ただ単純に殺して終わるのではなく、その後に慈しみ深き振る舞いをするのが本作の見所だ。その演技こそ、リーアム・ニーソンにしか出せない渋みであろうか。本作の原題は「In the Land of Saints and Sinners」。直訳するなら、”聖人と罪人の国で”だろうか。最後まで観終えると、信仰的な重みのある作品でもあるように感じられた。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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