ロビー・ウィリアムスの波乱に満ちた人生を描く『BETTER MAN/ベター・マン』がいよいよ劇場公開!

©2024 Better Man AU Pty Ltd. All rights reserved.
1990年代にテイク・ザットのメンバーとして一世風靡したイギリスのポップスター、ロビー・ウィリアムスの波乱に満ちた人生を、主人公の姿をサルにするというミュージカル映画の常識を覆す大胆な映像表現と共に描きだす『BETTER MAN/ベター・マン』が3月28日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『BETTER MAN/ベター・マン』は、イギリスの世界的ポップ歌手ロビー・ウィリアムズの波乱に満ちた人生を、斬新な映像表現でミュージカル映画化。主人公ロビー・ウィリアムズを猿の姿で表現するという奇想天外なアイデアと幻想的な世界観、そして圧巻のミュージカルシーンでダイナミックに描きだす。イギリス北部の街に生まれ、祖母の大きな愛に包まれながら育ったロビー・ウィリアムズ。1990年代初頭にテイク・ザットのメンバーとしてデビューし、ポップスターの道を駆けあがっていく。グループ脱退後もソロアーティストとして活躍し、イギリスのポップス界を代表する存在へと成長。しかしその裏には、名声と成功がもたらす大きな試練が立ちはだかっていた。
本作は、『グレイテスト・ショーマン』のマイケル・グレイシー監督が手掛け、同作のアシュレイ・ウォーレンが振付を担当。本作のために制作された楽曲「Forbidden Road」をはじめ、ウィリアムズの名曲の数々が物語を彩る。2025年の第97回アカデミー賞では視覚効果賞にノミネートされた。
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映画『BETTER MAN/ベター・マン』は、3月28日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や大阪ステーションシティシネマ、心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんばやなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

1990年代に、オアシスやブラー等によってUKロックが盛り上がった頃、特にテイク・ザットらのアイドルグループの楽曲は聞いていなかった。とはいえ、一連のUKロックの盛り上がりが落ち着いた頃にイギリスの音楽業界で注目を浴びたのは、ロビー・ウィリアムズだったことも知っている。バラードからロックまで幅広いジャンルの音楽を以て見事なパフォーマンスを繰り広げてきた。そんな栄光の軌跡を描き、ミュージシャンの伝記映画として描けばいいと思うのだが、本作では、ロビー・ウィリアムズを猿の姿で表現する手法には驚くばかり。本当に、一貫して猿である。どうやら、ロビー・ウィリアムズ本人が自身のことを猿だと思っていたらしく”俺は所詮、猿だぜ。だったら猿でやろう”というアイデアのようで…なんて実にユーモラスな人物なんだ。だからこそ、ロビー・ウィリアムズは長年に渡って愛されてきたのだろうか。とはいえ、ステージの上にいる猿に対するイメージを思い浮かべてみると、見世物的な存在であることも否めない。それらも踏まえているだろうか。自らの半生を振り返り、良くも悪くも、自分は猿であり、猿でありつづけた、と捉えることもである。その寛大さと歯痒さも含めて、一貫して猿として本作では表現しているだろうか。実に示唆に富んだ作品でありながら、エンターテインメント作品として素晴らしい出来栄えだ。華々しさだけに注目せずスターの栄枯盛衰をじっくりとユニークに描いた作品を是非とも劇場で堪能してほしい。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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