崩壊寸前の橋に取り残された116人の運命を描くパニックスリラー『プロジェクト・サイレンス』がいよいよ劇場公開!

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海に囲まれた空港大橋で起きた玉突き事故によって、橋の上に取り残された生存者たちが、脱走した謎の実験体に襲われていく恐怖を描く『プロジェクト・サイレンス』が2月28日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『プロジェクト・サイレンス』は、海に囲まれた空港に渡る大橋を舞台に、さまざまなアクシデントによって崩落寸前となった橋の上で起こる危機を描いた韓国製パニックサスペンス大作。留学に旅立つ娘を空港へ送るため、海に囲まれた空港へと通じる大橋を渡っていた国家安保室の行政官ジョンウォンは、濃霧による激しい玉突き事故に巻き込まれてしまう。さらにタンクローリーの横転により有毒ガスが蔓延し、電波の喪失で通信障害が発生、救助のヘリコプターも墜落してしまい、その爆発の影響で橋は崩落の危機に陥る。橋の上では116人が孤立状態となるが、そんな最悪な状況の中、国家機密計画「プロジェクト・サイレンス」のために生み出された軍事実験体「エコー」が脱走したことが判明し…
本作では、2023年12月に亡くなった『パラサイト 半地下の家族』『最後まで行く』のイ・ソンギュン、『神と共に』シリーズのチュ・ジフン、『新感染 ファイナル・エクスプレス』のキム・スアンらが顔をそろえる。監督は『グッバイ・シングル』のキム・デゴン。『新感染 ファイナル・エクスプレス』のパク・ジュスク、『神と共に』シリーズ監督のキム・ヨンファが脚本を担当した。
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映画『プロジェクト・サイレンス』は、2月28日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のT・ジョイ梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・七条のT・ジョイ京都、兵庫・尼崎のMOVIXあまがさき等で公開。

面白かった!車の玉突き大事故と火災の黒煙によって隔絶された橋の上でのディザスターパニック、暗闇から襲い来る獣、政府の機密を隠すために遅らされる救助、多彩な要素が詰め込まれているのに、バランスの取れた構成で盛り上げる。
序盤に、パニック映画お約束のクセのある登場人物たちの紹介が一通り済まされるのも分かりやすい。主人公が清廉な善人ではなく、他人は助けない、事故の情報も自分が補佐する政治家の有利な情報にしようとする、だけど一人娘のことは何よりも大事、と生々しい男をイ・ソンギュンがハマり役で演じる。
そして、触れないわけにはいかないのが、一昨年に急逝した主演のイ・ソンギュン。彼の出演作で日本未公開のものは、本作の他はあと一本と言われているため、これが日本の観客にとってイ・ソンギュンの遺作になる可能性もあるということ。近年では『パラサイト 半地下の家族』のいわゆる「金持ち父さん」役で知られ、『PMC:ザ・バンカー』や『キングメーカー 大統領を作った男』等、スクリーン上に力強く存在していた姿が記憶に残る。ドラマでも2000年代を中心に活躍された方であり、数々の魅力的な人物になりきったこの俳優の姿を見納めるという意味でも、どうか見逃さないでほしい。そう言いつつも、イ・ソンギュンが命を使い切ったということにまだ現実感がなく、次の作品にも期待してしまいそうになる。
fromNZ2.0@エヌゼット

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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