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ヌーヴェル・ヴァーグに敬意を表し、終わりと新しい出会いを描く『銀幕の友』がいよいよ劇場公開!

2025年2月18日

©Bingchi Pictures

 

1990年のアジア競技大会が閉幕した後のとある中国の田舎町を舞台に、映画スタジオで受付兼チケット販売員として働く女性と各地を旅する内気な詩人の出会いが描かれる『銀幕の友』が2月21日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『銀幕の友』…

1990年、中国のとある地方都市。病身の母親と暮らすチョウは、テレビで放送されているアジア競技大会の閉幕式を見ていた。翌朝、チョウが受付係として働く工場では、アジア競技大会の垂れ幕やパンダのマスコット「パンパン」の撤去作業が行われている。そこへ遠方から戻ってきた詩人のリーが、友人を訪ねてくる。その夜、工場内のホールでは従業員とその家族向けに映画の上映会が開かれ、チョウは鑑賞券の配布ともぎりを担当していた。そこへ友人から券をもらったというリーがやってくる。

 

本作は、第53回金馬奨で最優秀作品賞を受賞した『八月』のチャン・ダーレイ監督が2022年に発表した短編。ドラマ「陳情令」でブレイクし、本作の後にも『無名』『FPU 若き勇者たち』など話題作への出演が相次ぐ中国人気若手俳優ワン・イーボーと、岩井俊二監督作『チィファの手紙』などへの出演で知られるジョウ・シュンが主演を務めた。第73回ベルリン国際映画祭短編映画部門で上映。JAIHOでは『我的朋友 映画に愛をこめて』のタイトルで配信された。

 

©Bingchi Pictures

 

映画『銀幕の友』は、2月21日(金)より全国の劇場で公開。関西では、2月21日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都、2月28日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

北京で開催され、中国が圧倒的な勝利を誇った1990年アジア競技大会。意気揚々としながらも、終わってみれば市井の人は、いつも通りの日々を営んでいくしかない。映画スタジオで受付兼チケット販売員として働く主人公の女性は、馴染みの面々を見ながら、坦々と仕事をこなしていくだけだ。そんな日に、突然現れたのが、友人を訪ねてきた詩人の旅人。アジア競技大会に関することを知らず、別次元からやって来たように思われて、興味津々にならざるを得ない。そんな中で行われたのが映画の上映会。スクリーンに映し出されたのは、ヌーヴェルヴァーグの代表的作品の一つである、フランソワ・トリュフォー監督の初長編映画である『大人は判ってくれない』。香港やマカオが中国に返還される前の頃に本作を観たお客さんは、どのように感じるのだろうか。アジア競技大会が終わり、新たな出会いを前にして、主人公の女性は何を思うのだろう…と考えている間に本作は終わる短編作品である。それほどに味わい深い作品だ。それを、今注目の俳優であるワン・イーボーとジョウ・シュンがキャスティングされていることで、新しい中国映画を感じさせる作品にもなっている。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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