古くから日本最大の毛織物産地である尾州地域で、尾州ウールの織物工場を営む家族の物語『BISHU ~世界でいちばん優しい服~』がいよいよ劇場公開!
©2024映画「BISHU 世界でいちばん優しい服」製作委員会
世界三大毛織物産地として知られる愛知県尾州地域で、尾州ウールの織物工場の閉鎖を余儀なくされる父親と、家族を支えようとする娘の姿を描く『BISHU ~世界でいちばん優しい服~』が10月18日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『BISHU ~世界でいちばん優しい服~』は、愛知県尾張西部から岐阜県西濃にまたがり、世界三大毛織物の産地として世界的に注目を集める尾州地域を舞台に、尾州ウールの織物工場を営む家族の物語を描いたドラマ。愛知県で暮らす史織には発達障害があり、明るく誰に対してもフレンドリーな反面、生活習慣へのこだわりが強く苦手なことも多い。史織の姉でファッションデザイナーの布美は、東京で自分のブランドを展開していたものの行き詰まって地元に戻ってくる。父・康孝は経営する織物工場が経営難に追い込まれながらも亡き妻との約束を守るため、娘との生活を支えるべく奮闘している。ある日、史織が描いた服のデザインを見た親友・真理子の提案で、史織は一宮市のファッションショーへの出品を決意する。布美は史織の挑戦を応援したい気持ちと背中を押してあげられない気持ちの板挟みになって葛藤し、康孝は史織が傷つくことを恐れて猛反対する。
本作では、『ミッドナイトスワン』で演技初挑戦ながら注目を集めた愛知県出身の服部樹咲さんが長編映画初主演を果たし、同じく愛知県出身の岡崎紗絵さんが姉の布美役、吉田栄作さんが父の康孝役で共演。『向こうの家』の西川達郎さんが監督を務めた。
©2024映画「BISHU 世界でいちばん優しい服」製作委員会
映画『BISHU ~世界でいちばん優しい服~』は、10月18日(金)より全国の劇場で公開。関西でも各地のイオンシネマで公開。
発達障害を抱える史織が主人公の本作。生きていく中で周囲には苦手なことが多くあったとしても、整ったものごとへの執着が転ずれば、大きなことを成し遂げられるチャンスがある。彼女が長らく過ごしてきたのは、父が受け継ぎ経営してきた織物工場。機織り機が織り成すリズムは美しく、自らのアイデアを以て端正な生地を作り出すことが出来た。ならば、その生地を以て自らがデザインしたドレスを作り出すことが出来るのか、その過程は大変なものである。自分の力だけでは到底作り出すことは出来ない。友人のアクティブさにも助けられながら、細い糸を紡いでいくように円を繋いでいき、仕上げていった。そして、最終的にはファッションショーへの出品である。やっとお披露目の場となっても立ちはだかる事態の壁にどのようにして史織は乗り越えて有終の美を飾ることが出来るのか。どのような結果になったとしても最終的には人々の優しさを感じられる一作に仕上がっていた。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!