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台湾南部の鉄道である南廻線に思いを馳せる人々を映し出す『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2024年9月3日

©Pineal Culture Studio

 

台湾南部を走る南廻線を支える鉄道員とその家族、南廻線を愛する人々を追った、台湾初となる鉄道文化ドキュメンタリー『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』が9月6日(金)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』は、台湾の鉄道路線である南廻線についてのドキュメンタリー。台湾南部の枋寮駅から台東駅を結ぶ南廻線は、パイナップル畑や線路の近くまで迫る海などが沿線に広がり、大自然のなかをSLやディーゼル列車がのんびりと走り抜ける旅情豊かな路線として知られていた。しかし、2020年に全線で電化され、その模様は大きく変容した。台湾のドキュメンタリー監督シャオ・ジュイジェンが、そんな南廻線を4年の歳月をかけてカメラに収め、失われていく沿線の原風景と鉄路の様子、南廻線に携わる鉄道員やその家族たち、そして南廻線を愛する人々の思いを記録に残した。本編中には、全線電化を機に運行が中止となった、”藍皮(ランピー)”の愛称で親しまれたディーゼル機関車の普通列車をはじめ、蒸気機関車など懐かしの列車が登場する。

 

©Pineal Culture Studio

 

映画『郷愁鉄路~台湾、こころの旅~』は、関西では、9月6日(金)より京都・烏丸の京都シネマ、9月14日(土)より神戸・元町の元町映画館で公開。また、9月27日(金)より大阪・扇町の扇町キネマでも公開。

台湾の南東エリアを海岸線を中心に走る鉄道である南廻線。1992年に営業を開始した路線ではあるが、開通するまでに長い歴史がある路線である。第二次世界大戦後、1947年から1976年にかけて路線選定や測量が行われており、隣接する軍事基地の演習で列車を誤爆されないように”トンネルもどき”を設けたり、パイロン族が多く暮らす集落のエリアを壊さないようにしたり、豊かな農産物畑が見られるようにされていたりと安全面や観光にも意識された設計がなされていった。とはいえ、台湾南部の枋寮から先はバスしか交通機関がなく、念願の鉄道開通であった。古き良き時代の蒸気機関車が用いられ、風情があって良いものではある。とはいえ、利用者数によって駅が廃止になったり、台風からの被害を受けて不通になったり、障害物が置かれ脱線事故が起きたりもしていた。そして、時代の流れと共に2014年に電化工事に着手し、2020年に全線で電化に至っている。その変遷の中にカメラを向け、どれだけ南廻線が愛されている鉄道であるか、本作は伝えていく。その中では、電車の運転士も世代を繋いでいくものであることが明かされ、台湾鉄道史の重みを実感できる。今回、劇場の大きなスクリーンを通して、貴重な台湾の旅をしてみませんか?

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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