1947年に行われたボストンマラソンに命懸けで出場した選手たちの実話を描く『ボストン１９４７』がいよいよ劇場公開！

2024年8月27日

ベルリンオリンピックで日本代表として世界記録を樹立した選手が、祖国の解放を経てマラソン大会に挑む『ボストン１９４７』が８月３０日（金）より全国の劇場で公開される。

映画『ボストン１９４７』は、祖国への思いを胸に命懸けのレースに挑むマラソン選手たちの姿を実話に基づいて描いたヒューマンドラマ。１９３６年、ベルリンオリンピックのマラソン競技で日本は世界新記録を樹立し、金メダルと銅メダルを獲得した。しかしその記録を出した選手は、日本名の孫基禎と南昇竜として参加した韓国のソン・ギジョンとナム・スンニョンだった。第２次世界大戦の終結とともに韓国は日本から解放されたが、メダルの記録は日本のままだった。ある日、荒んだ生活を送っていたギジョンのもとにスンニョンが現れる。２人は「第２のソン・ギジョン」と期待される若手選手ソ・ユンボクを１９４７年のボストンマラソンに出場させるためチームを組み、“祖国の記録”を取り戻すべく数々の試練に立ち向かっていく。［配給：ショウゲート］

本作では、『シュリ』『ブラザーフッド』のカン・ジェギュ監督が手掛け、『チェイサー』のハ・ジョンウが金メダル選手ソン・ギジョン、『弁護人』のイム・シワンが若手選手ソ・ユンボク、『メタモルフォーゼ変身』のペ・ソンウが銅メダル選手ナム・スンニョンを演じた。

映画『ボストン１９４７』は、８月３０日（金）より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や心斎橋のシネマート心斎橋、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開。

１９１０年から１９４５年までの３５年間、日韓併合が続いた。日本によって朝鮮半島は統治され、文字通り、朝鮮半島で暮らす人間は”日本人”にさせられた。オリンピックに出場した際には、”日本代表”の１人として扱われる。国際記録を叩き出しても、”日本人”の記録だ。まさに命懸けで記録した者にとってははがゆい気持ちしかない。第二次世界大戦終戦後、日本から独立できたとしても、国としての記録を塗り替えられないのなら、より一層に遺恨が残ってしまう。だが、終戦後、現地を治めていたのはアメリカ軍だった。厳密には状況は違えど、戦後の日本と同じようなことが起きていたことを改めて知ったのだ。これは、国際大会に出た時に自国の国旗を掲げることができないことを意味する。戦争はこれほどまでに国のかたちを変えていくことになることを理解せざるを得ない。そんな状況下において、如何にして韓国人が韓国代表として出場し有終の美を飾ることができたのか。存分にドラマチックな表現で描き切り、エンターテインメント作品としてしっかりと昇華していた。他のスポーツにおいて日韓戦は重要視されてきたれきしがあるが、韓国が世界のスポーツにおいてどれだけ活躍してきたか、真摯な気持ちで観ておきたい作品である。

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