モーリス・ラヴェルの痛みに満ちた人生を描き、「ボレロ」の誕生秘話を綴る『ボレロ 永遠の旋律』がいよいよ劇場公開!
©2023 CINE-@ – CINEFRANCE STUDIOS – F COMME FILM – SND – FRANCE 2 CINEMA – ARTEMIS PRODUCTIONS
モーリス・ラヴェルの名曲“ボレロ”の誕生秘話を描く『ボレロ 永遠の旋律』が8月9日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ボレロ 永遠の旋律』は、フランスの作曲家ラヴェルによる不朽の名曲「ボレロ」の誕生秘話を描いた音楽映画。1928年、パリ。スランプに苦しむモーリス・ラヴェルは、ダンサーのイダ・ルビンシュタインからバレエの音楽を依頼される。彼は失ったひらめきを追い求めるかのように自身の過去に思いを馳せながら、試行錯誤の日々を経てついに傑作「ボレロ」を完成させる。しかし自身のすべてを注ぎ込んで作り上げたこの曲に、彼の人生は侵食されていく。
本作では、『黒いスーツを着た男』のラファエル・ペルソナがラヴェル役で主演を務め、ラヴェルの生涯にわたるミューズとなったミシアを『ベル・エポックでもう一度』のドリア・ティリエ、ダンサーのイダを『バルバラ セーヌの黒いバラ』のジャンヌ・バリバールが演じた。監督は『ココ・アヴァン・シャネル』『夜明けの祈り』のアンヌ・フォンテーヌ。ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による「ボレロ」に加え、ヨーロッパを代表するピアニストの1人であるアレクサンドル・タローがラヴェルの名曲の数々を演奏した。
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映画『ボレロ 永遠の旋律』は、8月9日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・烏丸の京都シネマ、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸のシネ・リーブル神戸で公開。
誰もが一度はどこかで聞いたことがあるはずの「ボレロ」を作曲したモーリス・ラヴェル。不朽の名曲と云われる「ボレロ」の誕生秘話を描いた音楽映画だと聞くと、文字通りに”クラシカル”な作品だと思うのかもしれない。だが、ラヴェルは20世紀前半を中心に活躍した方であり、現代劇として21世紀に観られるべき作品として大胆な演出を施しており、驚かされた。もし、ラヴェルが21世紀に存在し「ボレロ」を披露したら、こんなステージが繰り広げられることがあるのだろうか、と思わされてしまった。それだけ「ボレロ」はシンプルなメロディでありながら、鑑賞する者を盛り上げていき、原題にも通ずる普遍的な作品ある、と気づかされる。このように後世に受け継がれていく「ボレロ」を作り出したラヴェルだが、容易には作ることが出来ず、どれだけの試行錯誤があったことか、と本作を観ていくと次第に分かっていく。ふとしたことがきっかけで、あのメロディが思い浮かんでいくプロセスは意外性もあった。あくまで新たなバレエ音楽の作曲依頼ではあったのが、最終的にあのメロディに寄り添ったステージが披露されことが素晴らしいものであり、当時の方々も同じように感じたと願ってやまない。その後、更に大変な日々を過ごしたことが分かり、今は雲の上から、自身が手掛けた楽曲達が広く愛されていることを喜んでいる、と願うばかりだ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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