30年前に亡くしたはずの両親と再会した脚本家の愛おしくも儚い日々を描く『異人たち』がいよいよ劇場公開！

2024年4月16日

幼くして両親を亡くし、孤独な人生を歩んできた脚本家が死別した両親やミステリアスな隣人と交流する『異人たち』が４月１９日（金）より全国の劇場で公開される。

１２歳の時に交通事故で両親を亡くし、孤独な人生を歩んできた４０歳の脚本家アダム。ロンドンのタワーマンションに住む彼は、両親の思い出をもとにした脚本の執筆に取り組んでいる。ある日、幼少期を過ごした郊外の家を訪れると、そこには３０年前に他界した父と母が当時のままの姿で暮らしていた。それ以来、アダムは足しげく実家に通っては両親のもとで安らぎの時を過ごし、心が解きほぐされていく。その一方で、彼は同じマンションの住人である謎めいた青年ハリーと恋に落ちるが…

本作は、日本を代表する名脚本家・山田太一の長編小説「異人たちとの夏」を、『荒野にて』『さざなみ』のアンドリュー・ヘイ監督が映画化。１９８８年に日本でも映画化された喪失と癒やしの物語を、現代イギリスに舞台を移してヘイ監督ならではの感性あふれる脚色と演出で描き出す。『SHERLOCK シャーロック』のアンドリュー・スコットが主人公アダム、『aftersun アフターサン』のポール・メスカルがハリー、『リトル・ダンサー』のジェイミー・ベルと『ウーマン・トーキング私たちの選択』のクレア・フォイがアダムの両親をそれぞれ演じた。

映画『異人たち』は、４月１９日（金）より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のＴＯＨＯシネマズ梅田や難波のＴＯＨＯシネマズなんば、京都・二条のＴＯＨＯシネマズ二条や三条のＭＯＶＩＸ京都や七条のＴ・ジョイ京都や烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のＯＳシネマズミント神戸等で公開。

ディズニーより『異人たち』の試写会に招待されました。

遠い記憶をたどって懐かしい故郷を訪れた脚本家が、まるでタイムスリップしたかのように、死別した両親との再会を果たす。山田太一さんの「異人たちとの夏」にある物語をベースにしながら、アンドリュー・ヘイ監督が自身の境遇を主人公のアダムに重ね合わせ、現代の物語として仕上げていた。死別した両親に当時の姿で再会できることは、なんてファンタスティックな出来事だろう。両親は歳を経ていないが、アダム自身は順調に歳を重ねている。いくつもの苦しみを感じ孤独な日々を重ねながらも、脚本家として成功していた。再会によって、ようやく気持ちは満たされたかもしれないが、自宅に戻れば、いつもの日々と変わらない。だが、隣人と恋に落ち、次第に満たされ、改めて両親にもカミングアウトしていく。アダムが若かった当時、社会の荒波によってカミングアウトしたら生き続けることは出来なかったかもしれない。ならば、多少なりとも変化してきた現代社会であるからこそ、両親との不思議な再会は必然で運命的な出来事であったのかもしれない、と気づかされていく。最終的にアダムが選んだ決断については、様々な思いを馳せずにはいられない。

Related Tags: