ひとりぼっちに届ける夏休み青春ファンタジー『ブルーを笑えるその日まで』がいよいよ関西の劇場でも公開!
©2023 ブルーを笑えるその日まで
学校になじめない中学生の少女が、屋上で出会った謎の少女と過ごした夏休みを描く『ブルーを笑えるその日まで』が2月10日(土)より関西の劇場で公開される。
映画『ブルーを笑えるその日まで』は、学校になじめない中学生の少女のひと夏を描いた青春ファンタジー。周囲になじめず、いつもひとりぼっちな女子中学生の安藤絢子(アン)は、ある日、「なんでも屋」という不思議な店で魔法の万華鏡をもらう。翌日、学校でその万華鏡を覗くと立入禁止の扉が開き、その先の屋上で同じ万華鏡を持った生徒の佐田愛菜(アイナ)と出会う。1年前から別室登校をしているというアイナは、アンと同じようにひとりぼっちで、2人はすぐに打ち解ける。屋上にはかつて飛び降り自殺した生徒の幽霊が出るという噂があり、アンはアイナがその幽霊なのではないかと疑いながらも、楽しい夏休みを過ごす。やがて新学期が近づき憂鬱な気持ちになるアンに、アイナはある提案をする。
本作は、初監督作の短編『そして私はパンダやシマウマに色を塗るのだ。』がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭ほか複数の映画祭で受賞やノミネートを果たした新鋭の武田かりん監督のオリジナル長編作品。アン役はスターダストプロモーションの「第1回スター☆オーディション」でグランプリを受賞した渡邉心結さん、アイナ役は「ミスセブンティーン2021」ファイナリストの角心菜さんが務め、いずれも今作で映画初主演を果たした。
©2023 ブルーを笑えるその日まで
映画『ブルーを笑えるその日まで』は、2月10日(土)より大阪・十三のシアターセブンと神戸・元町の元町映画館、3月1日(金)より京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。
本作は、武田かりん監督自身のコンプレックスであった中学時代の記憶をモチーフにして制作された、とのこと。作品のホームページで公開されているインタビュー動画を拝見し、どれだけ大変な日々を過ごしていたか伝わってきた。ブルーな気持ちにならざるを得ない日々を映画を作り昇華することで、監督自身が今を笑って生きるようになれたのではないだろうか。何もできず日々を淡々と生きていたとしても、自分がやってみたいことや出来ることに少しでも気づければ、まずは一歩踏み込んでみることで何かが変わって、きっといいことがやってくる、と思えるような作品に仕上がっている。主人公のアンは周りに馴染めず、思い切ってみることすら躊躇していた。でも、思い切って一歩踏み出してみると、不思議な魔法のようなものを授かって新たな世界への扉を開けていく。その世界は、現実にあるもの?或いは、見えない壁で繋がっている別の世界?だが、その世界にずっと居続けることは出来ない。改めて現実を見つめ、前を向くことが出来るようになった時、そこにいた人物が誰であったか…最後の最後に気づかされた時、本作に込められたメッセージがお客さんに届くことを切に願うばかり。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!