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認知症の母と息子がモンゴルの大自然で思い出を探す『草原に抱かれて』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2023年10月11日

内モンゴル自治区の広大な草原を舞台に、母の記憶を辿って思い出の木を探す旅を描く『草原に抱かれて』が10月14日(土)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『草原に抱かれて』は、モンゴルの雄大な草原を舞台に、母と息子の思い出の木を探す旅を描いたロードムービー。内モンゴル自治区の都会に暮らすミュージシャンのアルスは、兄夫婦とともに集合住宅の小さな部屋で暮らす認知症の母を引き取り、母が求めてやまない故郷へ連れて帰ることに。広大な草原の中で2人きりの生活が始まるが、母の病状は次第に悪化し徘徊を繰り返すようになっていく。アルスは母が迷子にならないよう縄で母と自分の体を結びつけ、一緒に母の思い出の木を探す旅に出る。

 

本作では、主人公の母子を演じるのはモンゴルのベテラン女優バドマと、本作が俳優デビューとなるミュージシャンのイデル。内モンゴル自治区出身でフランスで映画を学んだ女性監督チャオ・スーシュエが長編初メガホンをとった。2022年の第35回東京国際映画祭「アジアの未来」部門出品作品(映画祭上映時タイトル「へその緒」)。

 

 

映画『草原に抱かれて』は、関西では、10月14日(土)より神戸・元町の元町映画館、11月3日(金・祝)より京都・烏丸御池のアップリンク京都、11月4日(土)より大阪・九条のシネ・ヌーヴォで公開。

認知症を題材にした映画は、どことなく重い空気感が漂う作品が多いように感じるが、本作は異なっている。冒頭では、認知症の母親が過ごす部屋には入口に鍵がかけられ得体の知れない化け物を扱うように描かれているが、本作の主人公である息子が外に連れ出していくことから変化していく。どこにいても、”家に帰りたい”と発するようになるが、母親に見えている景色は、息子が観た光景とは違うようだ。今作では、母親が観ているものがファンタジーのようにも感じられた。ファンタジーであるからこそ、軽やかな物語にも感じられる一面もあり、エンターテインメントとしての映画として成立している。そんな母親の息子は、普段はミュージシャンとして活動しているため、物語をより一層に盛り上げていく。ステージを降りれば、どこか頼りなさそうではあっても、母親を追い詰めるのではなく、出来る限り優しく見守り、母親の要望に応えようとする。視点によっては岡山天音さんに似た雰囲気もあり、モラトリアムから脱してアイデンティティを確立していくようにも受けとめられた。紆余曲折ありながらも母親と共に歩んだ旅路を描いた心地よさもあるロードムービーである。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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