狂気な医者や患者立が院内で起こる不気味な現象に翻弄される『キングダム エクソダス<脱出>』がいよいよ関西の劇場でも公開!
©2022 VIAPLAY GROUP, DR & ZENTROPA ENTERTAINMENTS2 APS
デンマークの架空の病院“キングダム”を舞台に、狂気的な医者や患者たちと不気味な現象を描いたドラマシリーズ「キングダム」の完結編『キングダム エクソダス<脱出>』が8月4日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『キングダム エクソダス<脱出>』は、1990年代にデンマークで社会現象を巻き起こしたラース・フォン・トリアー監督によるテレビドラマ「キングダム」の25年ぶりの続編となる最終章。夢遊病者カレンは夢の中で助けを呼ぶ声に導かれ、謎に包まれた巨大病院キングダムにたどり着く。カレンは用務係ブルザーや心臓外科医ユディットとともに病院の呪いを解こうとするが、悪魔の力に反撃されてしまう。一方、キングダムに赴任してきたばかりのスウェーデン人医師ヘルマー・ジュニアは、亡き父スティグ・ヘルマーの秘密を探るが…
本作では、デンマークの架空の病院を舞台に、個性的な登場人物たちが数々の怪事件に巻き込まれていく姿を、全話5時間以上をつないだ映画作品として上映する。怪優ウド・キアらオリジナルキャストが一部続投するほか、『ノースマン 導かれし復讐者』のアレクサンダー・スカルスガルド、テレビドラマ「THE KILLING キリング」のラース・ミケルセンらが出演した。
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映画『キングダム エクソダス<脱出>』は、関西では、8月4日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や心斎橋のシネマート心斎橋、京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。
ラース・フォン・トリアー監督によるテレビドラマシリーズ「キングダム」。映画版では、ドラマ4話をつないだ5時間弱の作品が1・2として公開された。善良性と狂気を持ち備えたキャラクター達がキングダム病院の中で蠢いており、物語がどこへ向かっていくのか奇々怪々なストーリーである。だが、出演俳優が複数人亡くなったことにより、ながらく、続編が製作されてこなかった。しかし、突如として本作の制作が発表される。俳優の息子が出演したり、キャラクターの位置づけが変化し、新たな俳優が同じような立ち位置のキャラクターを演じていたり。様変わりしていそうでも、やはり続編として「キングダム」の物語が本作にはある。ドラマ5話分からなる本作は5時間を超えながらも、1・2よりも一層に具体的な分かりやすいストーリーに仕上げているように感じられた。スカンジナビア半島におけるデンマークとスウェーデンの争いが露骨に表現されていて、驚くばかり。シリアスな展開が盛り上がり固唾を呑んでいるとギャグみたいなことが起こり、気を緩めているとゾッとするような出来事が起こる。そんな展開の繰り返しでもあるが、飽きさせない作品作りが成されていた。そして、物語の真骨頂は、夢遊病者のカレンがキングダム病院に蠢く呪いを解こうとするプロセス。驚きの展開が待っているが、最終的に、ラース・フォン・トリアー監督の視点によるクトゥルフ神話を表現したかったのか!?と思わされてしまった。まさに本作においても”善も悪もあることを心得よ。”だ!
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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