脚本家を目指す女性が配給会社に勤める青年と出会い、映画と恋とアイデンティティに苦悩する『かかってこいよ世界』が劇場公開!
©「かかってこいよ世界」製作委員会(TOKYO CALLING/ライツキューブ)
ミニシアターを営む祖父と暮らす脚本家を目指す女性が、配給会社に勤める青年と出会い、映画と恋とアイデンティティに苦悩する『かかってこいよ世界』が8月25日(金)より全国の劇場で公開される。今回、内田佑季監督と梶原阿貴プロデューサーからのコメントが届けられた。
映画『かかってこいよ世界』は、脚本家を目指す女性と在日韓国人3世の男性、そして彼らを取り巻く人びとを描いたドラマ。東京でミニシアター「白鯨坐」を営む祖父の正一と2人で暮らす浜田真紀は、脚本家を目指している。ある日、真紀はバイト先の居酒屋で映画配給会社に勤務する新井国秀と知り合い、恋仲になる。ある時、国秀は、正一にある作品を白鯨坐で上映したいと持ちかけてくる。それは在日韓国人を題材にしたドキュメンタリー映画だった。当初は上映を渋っていた正一だったが、国秀の熱い思いを汲んで上映を決断する。真紀と国秀の仲が深まる中、真紀は国秀から自身が在日韓国人3世であることを告げられる。その瞬間から2人の関係は少しずつ変わってしまう。真紀役を『死刑にいたる病』の佐藤玲さん、国秀役を『きみの正義ぼくの正義』の飛葉大樹さんがそれぞれ演じる。監督は『触れてしまうほど遠い距離』の内田佑季さんが務めた。
今回、プロデューサーの梶原阿貴さんから「監督の内田佑季さんと脚本の畠中沙紀さんとの出会いは、今から13年前に遡ります。当時大学生だった彼女たちと映画を通して付き合っていく中で、いつか一緒に映画を作れたら楽しいだろうなと思っていました。それがこうして実現する日が来るなんて、本当に夢のようです。彼女たちの第一歩に立ち会えたことがとても嬉しく誇らしいです。これからは同じ映画人として刺激を与えあっていければ……。「かかってこいよ」という気持ちです。」と熱い気持ちが込められたコメントが届いた。また、内田佑季監督から「撮影までには、大きな葛藤がありました。なぜ、この題材で映画を撮るのか?本作は「在日」という言葉がキーワードですが、「差別を受けた人」の話ではなく「自分が差別をしている、と気付いた人」の話です。私が葛藤していたのは、まさに自分の中にある「思い込み」や「偏見」でした。「好きな人を好きだと言いたい!」そのために戦うのは「誰か」とではなく「自分」とです。その気付きを、ひとりでも多くの方と共有したいです。」と作品に真摯に向き合ったコメントが届けられている。
©「かかってこいよ世界」製作委員会(TOKYO CALLING/ライツキューブ)
映画『かかってこいよ世界』が8月25日(金)より全国の劇場で公開。関西では、8月26日(土)より神戸・新開地のCinema KOBE、9月9日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場で公開。なお、キネ坊主では、佐藤玲さんと内田佑季監督へのインタビュー記事を掲載予定。
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- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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