何をするにも人より1秒早い男性と1秒遅い女性が“消えた1日”をめぐって不器用な恋を繰り広げる『1秒先の彼』がいよいよ劇場公開!
©2023『1秒先の彼』製作委員会
京都を舞台に、何事にも1秒早い男性と、1秒遅い女性の失われた大切な1日を描く『1秒先の彼』が7月7日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『1秒先の彼』は、周囲よりワンテンポ早い男性とワンテンポ遅い女性の“消えた1日”をめぐる物語を描く。郵便局の窓口で働くハジメは、何をするにも人よりワンテンポ早い。ある日、彼は路上ミュージシャンの桜子に出会い、彼女のまっすぐな歌声にひかれて恋に落ちる。必死のアプローチの末にどうにか花火大会デートの約束を取りつけたものの、目覚めるとなぜか翌日になっていた。やがてハジメは、郵便局に毎日やって来るワンテンポ遅いレイカが“消えた1日”の鍵を握っていることを知る。
本作は、山下敦弘監督と脚本家の宮藤官九郎さんが初タッグを組み、2020年製作の台湾映画『1秒先の彼女』をリメイクしたラブストーリー。原作の舞台を京都に移して男女のキャラクター設定を逆転させて描いている。『ドライブ・マイ・カー』の岡田将生さんがハジメ役、『護られなかった者たちへ』の清原果耶さんがレイカ役で主演を務めた。
©2023『1秒先の彼』製作委員会
映画『1秒先の彼』は、7月7日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開。
常にワンテンポ早い郵便局員シャオチーと、常にワンテンポ遅いバス運転手グアタイの“時差”から生まれるラブストーリーである台湾映画『1秒先の彼女』。日本を舞台にリメイクにするならば、ワンテンポ早い男性とワンテンポ遅い女性と男女を入れ替える、という企画はおもしろい。ワンテンポ早いならば、チャンスを掴むのが上手い、そして郵便局員であることは2作品で共通している。そして、ワンテンポ遅かったとしても、今だ!と思える瞬間を捉えるカメラが好きだとうことを共通点にしている設定もおもしろい。そこで、“消えた1日”が発生した要因については日本版ならではのエピソードが盛り込まれており、十分に本作を観てみる価値がある。これは、山下敦弘監督と脚本家の宮藤官九郎さんがタッグを組んだ功績とも云えようか。トリッキーなストーリー展開ではあるが、京都を舞台にした”はんなり”な台詞と共に相まって愛おしい作品に仕上がっていた。日本版リメイクだから作ることが出来た本作を大いに楽しんでほしいと願うばかりだ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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