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あらゆる時代へ侵略してくる時間遡行軍に刀剣男士達が立ち向かう『映画刀剣乱舞-黎明-』がいよいよ劇場公開!

2023年3月28日

©2023 「映画刀剣乱舞」製作委員会/NITRO PLUS・EXNOA LLC

 

藤原道長が栄華を極める平安時代を舞台に、歴史修正主義者が放った時間遡行軍に刀剣男士達が立ち向かう『映画刀剣乱舞-黎明-』が3月31日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画刀剣乱舞-黎明-』は、アニメ版や舞台版も人気の刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞 ONLINE」を実写映画化した「映画刀剣乱舞」のシリーズ第2作。西暦995年、京都。藤原道長と安倍晴明の密談により酒呑童子の討伐を命じられた源頼光たちの前に、歴史修正主義者が送り込んだ時間遡行軍が現れる。窮地に陥った頼光たちを刀剣男士の三日月宗近たちが救うが、先に酒呑童子のもとへ向かった山姥切国広は呪いを受けて姿を消してしまう。西暦2012年、東京。高校生の琴音は下校中に、禍々しい影と戦う一振りの太刀を目撃する。一方、日本各地で人々が突然意識を失う事件が多発。時の政府から派遣された山姥切長義は、事件への関与が疑われる山姥切国広の確保をはじめとする特命任務を開始する。

 

本作では、三日月宗近役の鈴木拡樹さん、山姥切国広役の荒牧慶彦さんら前作のキャストに加え、舞台版でも山姥切長義役を務める梅津瑞樹さんらが新たに参加。前作に続き『暗黒女子』の耶雲哉治監督がメガホンをとる。

 

©2023 「映画刀剣乱舞」製作委員会/NITRO PLUS・EXNOA LLC

 

映画刀剣乱舞-黎明-』は、3月31日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

あなたは、2012年に自分が何をしていたかを覚えているだろうか。11年前といえば、個人にとっては最早一昔前のことかもしれない。しかし「刀剣乱舞」の世界では、全作品の中でこれが(未来の2205年を除いて)最も新しい時間軸の舞台であり、記念すべき現代への「出陣」となるのが本作である。

 

「-黎明-」について、「刀剣乱舞」ファンの方々には今更オススメするまでもない。事前に内容を聞きたいとも思われないはず。本編に関する解説は不要だ。というわけで、ネタバレは一切無しに言えるのはこの一言だけ。「全編がファンサービスの洪水なので、心して堪能されたし!」各方、どうかお覚悟を。

 

ここでは「とうらぶ(=刀剣乱舞)って何?」と疑問をお持ちの方向けに、ハードルを出来るだけ下げるための紹介を少しだけ。前作「-継承-」と同じく、今回の「-黎明-」でもアクションが本格的だ。特撮作品の流れを組む演出や特殊効果によって、チャンバラ作品としてクオリティが高い。前作において「刀剣乱舞を知らなくても楽しめた!」という声が聞こえていた。一方、前作では「織田信長の死」という有名な歴史上の事件を軸にしたストーリーであり、時代劇にタイムリープが備わったスタンダード作品として成立していたが、今作は趣向が変わっている。全人類の未来を揺るがす壮大な危機と、或る人物のミニマルな葛藤が交錯して描かれる、驚きの展開が…と。これ以上は言わないでおく。

 

本作を鑑賞するにあたっては、前知識は全く必要ない。前作「-継承-」を未見でも問題ないレベルだ。登場キャラが多く、全員が髪も服もカラフルなデザインで格好良く、名前は刀の名称によって難しい漢字を使用しているため、初見でメンバーを把握するのは不可能。あの人が格好良い!と感じた刀を見つけたら、まずは彼を目で追うだけで十分だ。とはいえ、事前に知っておくと今回のストーリーが受け入れやすい要素を二つだけ、僭越ながら解説したい。

 

(1)刀たちと、彼らの主である審神者(「さにわ」と読む)の使命は、「歴史を改変から守る」こと。SF作品におけるタイムパトロールのポジションに該当する。本当はもっと深淵な設定が広がっているが、最初は知らなくて大丈夫。敵の目的も黒幕も現時点では不明であり、長年のファンでも未知である。「何と戦ってるの?」ということも深く考えなくて問題ない。敵は、謎の組織「時間修正主義者」が送り込む謎の軍勢「時間遡行軍」と呼ばれている。

 

(2)刀たちは本丸ごとに顕現して存在しているため、同じ刀でもそれぞれ別の個体だ。オリジナルのゲーム設定でも、プレイヤー(審神者)の数だけ同じ名前の刀が存在している。「あいつは(同じ刀だけど、)別の本丸から来た者だ(なので別人だ)」という場面がよく出てくるが、慣れてくると「うちの本丸の長谷部は短気だから…」というこだわりを持つようになってしまう。

 

本作を鑑賞する唯一の注意点を挙げるとしたら、本作を観てしまったら「刀剣乱舞の世界に魅入られてしまった方は、もう戻れないかもしれない」ということだろうか。「刀剣乱舞」の世界は、原作であるゲームをはじめ、映画やアニメ、演劇やミュージカル等の多数のメディアに跨っており、壮大な一つの物語を構成している。未だに伏線が次々と張り巡らされ続けており、今後の展開に関する期待が増し、日本の歴史にも興味をもって勉強したくなる喜びが生まれるだろう。他の作品との繋がりを発見した時の驚き、そして、やがてくる完結は大団円になるのか、それとも…という不安も。この先はもう目を離すことが出来なくなるはずの世界には、先輩の審神者たちが待っている。

 

そして、本作を観て「刀剣乱舞」の世界観やキャラクターに興味を持たれた方は、ぜひ原作であるゲームを始めて頂きたい。映画公開のキャンペーンとして、劇中に登場する10振りの刀たちが全てのプレイヤーにプレゼントされるので、未体験の人には今が絶好の機会だ。「-黎明-」の主人公である三日月宗近(みかづきむねちか)も勿論お迎えできるので、作品のシンボル的な彼の台詞もぜひ聴いて頂きたい。

 

「刀剣乱舞、はじめよう」

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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