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弁護士が、他人として生きた“ある男”へ複雑な思いを募らせていく『ある男』がいよいよ劇場公開!

2022年11月14日

(C)2022「ある男」製作委員会

 

昔の依頼者から亡くなった夫の身元調査を相談された弁護士が、その正体を追い、真相を突き止めようとする姿を描く『ある男』が11月18日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ある男』…

弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、亡くなった夫である大祐の身元調査をして欲しいという奇妙な相談を受ける。里枝は離婚を経験後に子どもを連れて故郷へ帰り、やがて出会った大祐と再婚、新たに生まれた子どもと4人で幸せな家庭を築いていたが、大祐は不慮の事故で帰らぬ人となった。ところが、長年疎遠になっていた大祐の兄が、遺影に写っているのは大祐ではないと話したことから、愛したはずの夫が全くの別人だったことが判明したのだ。城戸は男の正体を追う中で様々な人物と出会い、驚くべき真実に近づいていく。

 

本作は、芥川賞作家である平野啓一郎さんのベストセラーを『蜜蜂と遠雷』『愚行録』の石川慶監督が映画化。弁護士の城戸を妻夫木聡さん、依頼者の里枝を安藤サクラさん、里枝の亡き夫である大祐を窪田正孝さんが演じる。

 

(C)2022「ある男」製作委員会

 

映画『ある男』は、11月18日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマ梅田ブルク7、心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋、難波のなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。

重厚なヒューマンドラマが展開される中でミステリーやサスペンス要素も含んでおり、鑑賞中にまったく飽きのこない作品に出会えた。エンターテインメントとしての上質さもさることながら、死んだ夫の真相を探る物語の中に社会的背景を落とし込むことで、日本映画である意味を強く感じさせられる。昨今の作品にありがちな、物語+αとして伝えたいことを描く方法ではなく、物語を通して作品の持つメッセージが浮かび上がってくる仕掛けの巧さに脱帽。「観客を楽しませる」という映画の前提を踏破した上で、社会的意義のある作品としての位置付けも確立させた良質な作品の誕生を目の当たりにできて喜ばしい。俳優陣の演技も格別で、妻夫木聡さん演じる城戸の聡明さが徐々に崩れ、人間らしさが露呈してくる様子等は、作品にスリル的要素を生み出しており、作品の持つパワーを底上げしている。海を渡るのも納得の出来で、本年度を代表する邦画になることは間違いない。

fromねむひら

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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