2013年にパーキンソン病と診断され、歌手活動を引退したリンダ・ロンシュタットの半生を描く音楽ドキュメンタリー『リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』がいよいよ劇場公開!
(C)LR Productions, LLC 2019 – All Rights Reserved
数々のミリオンヒットを飛ばし、グラミー賞を10回受賞したリンダ・ロンシュタットの栄光とその後の知られざる人生に迫る『リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』が4月22日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』は、アメリカ西海岸を代表する歌手リンダ・ロンシュタットの半生を描き、2021年の第63回グラミー賞で最優秀音楽映画賞を受賞したドキュメンタリー。1967年のデビュー以来、その類まれな歌声であらゆるジャンルを歌いこなし、数々のヒット曲を世に送り出したリンダ・ロンシュタット。グラミー賞を10回受賞し、日本でも人気を集めるなど世界的に活躍したが、2010年代以降はパーキンソン病のため引退を余儀なくされた。映画ではリンダ本人がガイドを務め、アリゾナ州で過ごした幼少期から歌手としての成功までの軌跡をたどる。デビュー当時から絶頂期のパフォーマンス映像や、ホームビデオ、舞台裏写真など貴重なアーカイブ素材に加え、現在闘病中の彼女が父親のルーツであるメキシコを訪れ、家族と共に歌う姿も収録。ドリー・パートン、エミルー・ハリス、ボニー・レイット、ジャクソン・ブラウンら友人や共演者も登場する。監督は『ラヴレース』のロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン。
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映画『リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』は、4月22日(金)より全国の劇場で公開。関西では、4月22日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都、4月29日(金)より兵庫・尼崎の塚口サンサン劇場で公開。
1970年代きっての歌姫、リンダ・ロンシュタット。古い音楽好きには、彼女の名前や楽曲は聴いたことがあるが、詳しくは…と言う方がほとんどではないだろうか。あるいは、2010年代に、CDショップやサブカル系雑貨店でオールディーズカバーコンピが注目された時期があり、その一角には、必ずといっていいほど、彼女のCDが置いてあった。知らずと耳にしている世代もいるかも知れない。そんな彼女の半生をフューチャーした本作。
リンダの音楽が持つ最大の特徴は、ほぼ全曲がカバー曲であること。多岐に渡るジャンルの楽曲をメジャー、マイナー問わず拾い上げ、完全に自分の歌にする歌唱力。彼女の才能は、「カバー曲の女王」などと安い謳い文句では表現し切れない。劇中でも語られているが、ロック好きの中でも、特に若い世代には、意外と知られていないのが、彼女のバックバンドから、あのイーグルスが誕生したと言うことである。1970年代から1980年代にかけ、スターダムを一気に駆け上がって行った彼女・その後は自分の音楽と向き合い、更にジャンルを渡って行く…しかし、病を患い、闘病の末、歌手活動を引退する。リンダのその後、そして、今の心境も語らている…
随所に挟み込まれるインタビュー映像から、当時の男社会の中で戦う彼女の芯の強さ、女性アーティスト達の結束と音楽面を抜きにしても、非常に見応えのあるドキュメンタリーだ。今作をキッカケに、再度、もしくは新たに、彼女の歌い上げた至極の楽曲達と、彼女の愛したオリジナルの名曲達に、是非、耳を傾けてほしい。
from関西キネマ倶楽部
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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