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コミュニケーションが苦手な俳句好きの少年と前歯のコンプレックスをマスクで隠す少女の青春模様を描く『サイダーのように言葉が湧き上がる』がいよいよ劇場公開!

2021年7月20日

(C)2020 フライングドッグ/サイダーのように言葉が湧き上がる製作委員会

 

人と関わることを避けて暮らしている少年と少女の出会いと交流を、みずみずしいタッチで描き出す『サイダーのように言葉が湧き上がる』が7月22日(木)より全国の劇場で公開される。

 

映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』は、郊外のショッピングモールを舞台に、コミュニケーションが苦手な俳句少年とコンプレックスを隠すマスク少女が織りなすひと夏の青春を描いた劇場オリジナルアニメ。俳句以外では思ったことをなかなか口に出せない少年チェリーは、ヘッドホンで外部との接触を遮断して生きている。ある日彼は、見た目のコンプレックスをマスクで隠す少女スマイルとショッピングモールで出会い、SNSを通じて少しずつ言葉を交わすように。そんな中、バイト先で出会った老人フジヤマが思い出のレコードを探し回る理由を知った2人は、フジヤマの願いをかなえるためレコード探しを手伝うことに。一緒に行動するうちに急速に距離を縮めていくチェリーとスマイルだったが、ある出来事をきっかけに2人の思いはすれ違ってしまう。

 

本作では、主人公チェリーの声を声優初挑戦の八代目市川染五郎さんが務め、スマイルの声を女優の杉咲花さんが担当。監督は、テレビアニメ「四月は君の嘘」のイシグロキョウヘイさんが担う。

 

(C)2020 フライングドッグ/サイダーのように言葉が湧き上がる製作委員会

 

映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』は、7月22日(木)より全国の劇場で公開。

潮騒が聞こえてきそうな程の、優しくて淡い色使いに魅了された1時間半だった。物語の舞台となる町には、慣れ親しんだ田舎のような光景が広がっていく。色彩の効果も相まって、どこか近未来的でもある不思議な空間に包まれていた。本作は特に「音」への拘りが強く感じられる。音楽だけでなく、現実に存在する音を直接収録したかのような生命感溢れる音の数々には驚くばかり。鉄扉を開ける音、ショッピングモールのガヤなど様々な音をリアルに楽しめる。

 

今作は、コロナ禍以前に作られた作品ではあるが、スマイルの「コンプレックスを隠すためにマスクをする」という行為は、マスクをした状態で知り合うことが多くなる昨今、誰しもがその不安を身近に感じられるかもしれない。幻滅されることを恐れ、本当の自分を受け入れてもらえるかわからない恐怖に駆られた結果、恋の一歩先に進めないという話は、若い人達からよく聞く。今を生きる若者達にとって物語の後半部分は、上映タイミングが今だからこそ、多くの共感を呼び、数多くの人達の心に深く刺さっていくことを願うばかり。

fromねむひら

 

 

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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