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500億円の大麻ビジネス利権を懸けた争いを描くクライムサスペンス『ジェントルメン』がいよいよ劇場公開!

2021年5月6日

(C)2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.

 

大麻ビジネスで財を成した大富豪の引退で発生した500億円の利権をめぐり、町の人間やマフィアたちが跡目争いに身を投じる様を描く『ジェントルメン』が5月7日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ジェントルメン』は、イギリス・ロンドンの裏社会を舞台に、大麻ビジネスの総額500億円に及ぶ利権を懸けた争いを描くクライムサスペンクライムサスペンス。イギリス・ロンドンの暗黒街に、一代で大麻王国を築き上げたマリファナ・キングのミッキーが、総額500億円にも相当するといわれる大麻ビジネスのすべてを売却して引退するという噂が駆け巡った。その噂を耳にした強欲なユダヤ人大富豪、ゴシップ紙の編集長、ゲスな私立探偵、チャイニーズ・マフィア、ロシアン・マフィア、下町のチーマーといったワルたちが一気に動き出す。莫大な利権をめぐり、紳士の顔をした彼らによる、裏の裏をかくスリリングな駆け引きが展開する。

 

本作は、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『スナッチ』のガイ・リッチー監督が手がけ、ミッキー役を『インターステラー』のマシュー・マコノヒーが演じるほか、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ドッカリー、コリン・ファレル、ヒュー・グラントら豪華なキャストが顔をそろえる。

 

(C)2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.

 

映画『ジェントルメン』は、5月7日(金)より全国の劇場で公開。関西近隣では、滋賀の大津アレックスシネマ、奈良のTOHOシネマズ橿原、和歌山のジストシネマ和歌山で公開。

粗暴なロンドンの下町、クセの強い男達のホモソーシャルな掛け合い、スタイリッシュで軽妙な演出…『ロック、ストック&トゥ・スモーキング・バレルズ』や『スナッチ』等ガイ・リッチー監督の作品はいつ見てもお洒落で恰好良く、じゃれ合っているようにしか見えない男達が愛おしい。今作では、初期作のような恰好良くスタイリッシュな作品に仕上があり、ファンにはたまらず盛り上がってしまう。

 

イギリスの大麻市場を牛耳るドンの引退を契機に、チャイニーズ・マフィアやユダヤ人大富豪、彼に恨みを持つメディア編集長、チーマー達を更生させる男、金になびく私立探偵といったクセの強い登場人物達がロンドンの下町で暗躍を始める。このストーリーだけでも嘗てのガイ・リッチー作品が戻ってきたと分かるはず。しかも、マシュー・マコノヒーやチャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、コリン・ファレル、ヒュー・グラントといった芸達者達が揃って男臭いノリで駆け引きを興じる。もう見ているだけでニヤニヤが止まらない。そして、チャーミングで馬鹿馬鹿しい展開に笑いながらも、血で血を洗う争いは最後までどう転ぶか分からない。これぞまさに誰もが見たかったガイ・リッチー作品ではないだろうか。

 

今作は、映画制作に関するメタ的な目線が目立つ。大麻組織のナンバー2を脅迫にきた私立探偵は複雑に絡み合う事件をわざわざ映画の脚本にして勿体ぶって楽しそうに説明するし、いちいち映画的な盛り上がりを気にする素振りを見せる。ガイ・リッチーが様々なしがらみから解放されて伸び伸びと自分らしい映画を作っているようにも見えて微笑ましかった。さらに、メガネフェチとしてはメガネキャラが多いのも魅力の1つ。特にメガネをかけてお洒落なスーツを着こなすチャーリー・ハナムが最高に格好良い。冷静沈着に見えて時々荒々しいというギャップも含めて色気がムンムンである。

fromマリオン

 

ガイ・リッチー監督の最新作が原点回帰とも言えるクライムサスペンスと聞けば、期待せずにはいられない!近年は『シャーロックホームズ』シリーズや『アラジン』など興行的にメジャーな作品の印象が強いが、ガイ・リッチー監督といえば『ロック、ストック〜』や『スナッチ』だという映画ファンは多いだろう。本作では「待たせたな」とばかりに緻密なプロットで本領を発揮。血で血を洗う抗争をこれほどスタイリッシュに撮れる監督は他にいないのでは?と思わせる程の完成度で観客を迎えてくれる。物語が進むに連れ、まるで絡まった一本の糸がほどけていくような感覚が爽快だ。

 

また、本作のもう一つの見どころは、超豪華キャストの共演。マシュー・マコノヒーやチャーリー・ハナムを筆頭に、暗黒街を彩るに相応しい”ジェントルメン”な顔ぶれが揃った。注目は「ゲスな私立探偵」を演じるヒュー・グラント。クレジットを見なければ気づかない程のなりきりっぷり、ストリーテラーとして物語を引っ張る(引っ掻き回す?)役を好演している。1990〜2000年代のラブコメを総ナメにしてきた彼が胡散臭いハイエナ役を演じるギャップに驚きつつ、意外とこっちの方がいいかも!?とベテラン俳優の新しい魅力に気づかされるのも楽しい。その他の面々も他の作品では見られないような個性を発揮しており、意外な配役にハマっているのは流石の一言。全員が主役と言っていいほどの存在感で、誰も応援する気にならない悪っぷりを発揮してくれる。

 

とにかく百聞は一見にしかず!オープニングからエンディングまで、痺れるほどのガイ・リッチーワールドを堪能せよ!

fromマエダミアン

 

早回しとスローモーションが交互に起こる格闘シーンに「あっ、ガイ・リッチー作品だ!」とテンションが上がる。身なりが良く教養がありそうな紳士達がクールな暴力と乱暴なセリフで暴れまわる、ガイ・リッチーおなじみの爽快なインテリやくざアクションだ。英国・米国・中国・ロシアと多彩な国籍のキャラクタたちにによる英語の訛りも多様で、聞いているだけで楽しい。ちょっと下品なセリフや人種問題ギリギリのブラックなジョークに混ざって、英国のインテリジェンスを匂わせる文学的引用が散りばめられているところも、さすがガイ・リッチー監督だ。

 

とりわけ目立つ二つを取り上げると、「英国の緑なす、心地よい台地(England green and pleasant land)」とは、英国詩人ウイリアム・ブレイクの詩を元にした唱歌であり、スポーツの試合などでイングランド代表がよく歌うことで知られる歌詞の一節。そして、「1ポンドの肉(pound of flesh)」は、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」で、大逆転のオチになる有名なセリフ。どちらの台詞も、原典の格調高さとはかけ離れた場面で使われているのが可笑しい。

 

映画館に足を運ぶことが簡単ではなくなってしまっている現在の状況だが、この作品こそ映画館のスクリーンで観てこそ、最大限に楽しい作品。その理由は本編を観れば誰もがわかるはず!ぜひ!なんとか!観に行っていただきたい!

fromNZ2.0@エヌゼット

 

中盤から面白さが加速していく、晩成型ムービー。一流の紳士、スーツ、ワル、銃と聞くと、某アクション映画を想起してしまうが、本作は、ワル同士の駆け引きや、騙し合いによって生まれる、サスペンス調の人間ドラマが魅力的な作品。物語では、ヒュー・グラントによって演じられるフレッチャーが明確な語り手として存在している。群像劇のように、クセ者たちに焦点が当てられていくが、鑑賞者は、語り手であるフレッチャーの言動の幼稚さから、物語に対する猜疑心を抱いてしまう。重要な真相がハッキリと見えず、黒幕が誰なのかの予想もつかない。エンディングに入る瞬間まで着地点がわからない緊張感を楽しめる。序盤は話を整理するのに必死になっていたが、気づくと、説明過多に思えたセリフの山々が独自のテンポの良さを生み出し、数多く登場するクセ者達に愛嬌すら感じるようになってしまう。本作は今後ガイ・リッチー監督の代表作になる、と太鼓判を押したい。

fromねむひら

 

ガイリッチーの真骨頂!”魅せる”クライムサスペンス!

 

レコードに針を落とせば「David Rawlings」、激シブな選曲から幕を開ける本作。この瞬間から、どこを見渡しても”イケオジ”で溢れるキャスト陣、英国スタイルのファッションと、お洒落なガイ・リッチーのワールドがアクセル全開で展開する!

 

2015年の2大スパイ映画の双璧を成したガイ・リッチー監督作品『コードネーム U.N.C.L.E.』と、マシュー・ヴォーン監督『キングスマン』。本作のポスターヴィジュアルも相まって、鑑賞前は同列のアクション作品なのでは?と思っている方が中にはいるのではないだろうか?実際、観てみると確かに近しい部分はある!しかし、ガイ・リッチー監督特有のテンポ感、そして、新しい様でどこか懐かしい劇中劇のような構成で進んでいき、全く別次元での格好良さを魅せてくれる作品となっている!

 

序盤の猛ラッシュから無作為に投げかけられているように感じるピースも、終盤にはキッチリとハマっていく心地良さ、Fワード飛び交う中に英国らしい捻ったジョーク、様々な意味で爽快感が盛り沢山に詰まった本作は、まさにガイ・リッチーのフルコース!少しオメカシして劇場に脚を運べば、帰り道には少し”紳士”気分になれる。但し、紳士のルビは”ワル”であると言うことをお忘れなく!

from関西キネマ倶楽部

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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