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東京で異なる階級に生きる女性描く『あのこは貴族』がいよいよ劇場公開!

2021年2月19日

(C)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会

 

東京育ちの女子と地方出身の女子が織りなす人生模様を描き出す『あのこは貴族』が2月26日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『あのこは貴族』は、同じ都会に暮らしながら全く異なる生き方をする2人の女性が自分の人生を切り開こうとする姿を描いた人間ドラマ。都会に生まれ、箱入り娘として育てられた20代後半の華子。「結婚=幸せ」と信じて疑わない彼女は、結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされる。あらゆる手段でお相手探しに奔走し、ハンサムで家柄も良い弁護士・幸一郎との結婚が決まるが……。一方、富山から上京し東京で働く美紀は、恋人もおらず仕事にやりがいもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいた。そんな2人の人生が交錯したことで、それぞれに思いも寄らない世界がひらけていく。

 

本作は、山内マリコさんの小説を原作に、『愛の渦』の門脇麦さんが箱入り娘の華子、『ノルウェイの森』の水原希子さんが自力で都会を生き抜く美紀を演じる。また、高良健吾さんが奇しくも2人をつなぐことになる弁護士の幸一郎、石橋静河さんが華子の学生時代からの友人でバイオリニストの逸子、山下リオさんが美紀の地元の友人で同じ名門大学に入学する平田を演じた。監督は『グッド・ストライプス』の岨手由貴子さんが務めている。

 

(C)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会

 

映画『あのこは貴族』は、2月26日(金)より、大阪・梅田のテアトル梅田、難波のなんばパークスシネマ、京都の T・ジョイ京都や烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸をはじめ全国の劇場で公開。

内に秘めた力強さを伴った役を多く演じてきた門脇麦さんが、本作では箱入り娘の末っ子で、どこか頼りなさげな心配したくなるお嬢さんの華子を演じている。対して、自由に動き自身のアイデンティティを持っている印象的な役を演じてきた水原希子さんは、自分が望んでいた未来を歩めずに、東京というコンクリートジャングルの中を必死に生きている女性である美紀を演じた。本作では、まず夫々を内側と外側に分けて丁寧に描き、2人の違いを見せつけていく。観る者によっては、憧れや苛立ち、共感や悲観の思いを各々に抱くのではなかろうか。

 

この2人は友人を通して邂逅、出会っていく。お互いに自らが生きてきた世界とは異なる境遇に驚きや違和感を抱きながらも、東京で生きていくことの大変さを感じていく。だが、美紀の台詞「どんな世界に生きていても、最高って日もあれば泣きたくなるよ」によって、境遇が違えど、生きている世界は同じで、誰もが一生懸命に生きていることを実感させていく。そして、2人は夫々に友人と共に新たな道を切り開いていった。華子と美紀の間にある連帯だけでなく、それぞれの友人との固い絆も描いたシスターフッドムービー。同じ空の下、違う世界を生きていたとしても、誰もが希望を以て生きていけると感じさせてくれる作品だ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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