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源氏物語で弘徽殿女御が伝えたかった女性の品格を映画に出来ました…!『十二単衣を着た悪魔』三吉彩花さんと黒木瞳監督を迎え舞台挨拶開催!

2020年11月14日

ひょんなことから『源氏物語』の世界にトリップした青年の成長を描く『十二単衣を着た悪魔』が全国の劇場で公開中。11月14日(土)には、大阪・難波のなんばパークスシネマに三吉彩花さんと黒木瞳監督を迎え、舞台挨拶が開催された。

 

映画『十二単衣を着た悪魔』は、女優の黒木瞳さんによる監督第2作で、内館牧子さんの長編小説「 源氏物語異聞」を映画化。源氏物語の世界に紛れ込んだ現代の青年が、奔放で強い女性に翻弄されながらも成長していく姿を描く。就職試験に落ちてばかりのフリーター・雷は、京大に合格した弟に対し劣等感を抱いていた。ある日、アルバイトで「源氏物語」の世界を模したイベントの設営をした彼は、帰宅途中に激しい雷雨に襲われて意識を失ってしまう。目を覚ますと、そこは「源氏物語」の世界だった。アルバイト先で配られたあらすじ本のおかげで陰陽師として弘徽殿女御に見いだされた雷は、息子を異母弟・光源氏との帝位争いに勝たせるべく闘う彼女に振り回されながらも次第に触発されていく。自身の境遇と重ねつつ、悪名高い弘徽殿女御に仕えていくことを決意する雷だったが…
『今日から俺は!!』『弱虫ペダル』など話題作が続く伊藤健太郎さんが主演を務め、『ダンスウィズミー』の三吉彩花さんが弘徽殿女御を演じる。

上映後、三吉彩花さんと黒木瞳監督が登壇。関西での舞台挨拶となり和やかな雰囲気の中で行われた。

 

内館牧子さんの長編小説の映画化を自ら企画した黒木監督。「源氏物語のなかで、あまり描かれていない弘徽殿女御。帝の第一后にも関わらずヒール役として登場します」と説き「内館牧子さんが、高校の頃に『弘徽殿女御は悪い人ではない。志があり生きる力を持った素晴らしい人なんだ』という想像を以てあたため膨らませていって、源氏物語の異聞ができた」と小説執筆の経緯を述べていく。読後には「自己肯定感が弱くて若い男の子が弘徽殿女御をはじめ登場人物達に会い、希望を以て成長していく話がとてもスカッとしました」と感想を抱き「映画にしたらおもしろいだろうなと思い映画にしました」と経緯を語った。

 

弘徽殿女御を演じた三吉さんは「ここまで強い女性を演じるのは初めてでした」と明かし「年齢もかなり重ねます。若い頃から白髪交じりまでになり、自分の子どもを帝にするための母親としての優しさや力強さを、どうゆうふうに演じようかな」と考えていく中で、黒木監督から猛特訓を受けている。黒木さんは「二人で撮影前から、ワークショップみたいにずっと練習しておりました」と振り返ると、三吉さんは「ゼロから基礎を教えて頂いた。ちょっとずつ自分の弘徽殿女御がみえてきた。瞳さんに作って頂いた」と思い返す。黒木さんは「最初は口移しのように練習していきました。撮影が始まって、すぐに殻を自ら破って、三吉ちゃんのオリジナリティある弘徽殿女御が演じられて、どんどん成長していかれる」と驚かされ「どんどんハマって、魂が入っていく。それが撮影中ワクワクした。若い命の息吹や逞しさを肌で感じて頼もしかった」と太鼓判を押す。

 

弘徽殿女御の台詞を何度も繰り返して練習した三吉さんは「同じセリフを様々なバリエーションで何十回も何百回もやっていた」と振り返り「私は顔の筋肉を沢山使うのが苦手なんですよ。いつも『もっと笑って』と言われても、”顔引き攣ってます”という状態なんです。頬骨の筋肉がいたくなっちゃうんです。笑ってもないのに、毎日、毎日、痛くて」と告白。「様々な台詞の言い回しを試しました。本番で相手の台詞を受けてやると、また少し変わってきたりもする」と冷静に話し「こんなに弘徽殿女御のセリフを云ったのは人生でも初めて。でも、地道なことはちゃんとスクリーンにも出ていたのではないか」と信じて完成した映画を観ており、コツコツとした練習の大事さと実感している。なお、一番最初の弘徽殿女御が登場するシーンで「能書きは要らぬ、男は能力を形にして示せ」という台詞には若さを感じており「最後の『やれることも、やれぬこともやって、私は生きる』というセリフとは重みや凄みが全然違う」と気づかされた。

 

黒木さんは、強い女性について「本当は内面に様々な心の葛藤があり、悩んだり辛かったり悲しんだりと様々なことがあるからこそ、強くあらねば、と二本足でしっかり立っている」と認識しており、三吉さんに対し「内面と外の強さの両方を出して下さった、また、全てを吸収しようすると食いつきの逞しさがある」と満足している。また、女優として「シーン毎のアドバイスを受け取る吸収力の速さや順応性。そして何より目力ですね。藤壷の行いを全てを知ったうえで耳打ちする時の目力は凄い。弘徽殿女御になっている」と絶賛。これを受け、三吉さんは「ありがとうございます。最近、目が悪くなってきて目力が薄れてきているんですけども」と照れぎみ。逆に、黒木監督に対しては「ちゃんとしなきゃ」と構えぎみに挑んでいたが「監督がすごくROCK。なんでも『とりあえずやっちゃいなさい』と、大きな懐を持っている方です。お母さんのような、お姉さんのような、不思議な感覚なんです」と驚いた。加えて「良いテイクが撮れたら褒めて下さいます。まっすぐ向き合って下さっている」と受けとめ、素敵な方であると実感している。

 

本作の主題歌は、OKAMOTO’Sによるロックな楽曲「History」。作中には東儀秀樹さんによる楽曲も流れるが「やっぱり、弘徽殿女御はROCKでいく。燃えたぎる血潮、迸るパッションみたいなものを表現したくて、絶対にROCK」と黒木監督は確信。様々な沢山のアーティストの楽曲を聞き「OKAMOTO’Sさんの『BROTHER』という曲にハートを射抜かれました。OKAMOTO’Sさんに作って頂きたい」とオファー。荒編集段階の作品に、弘徽殿女御が登場する場面に「BROTHER」を合わせてお願いし「History」を制作してもらい、大いに喜んでいる。

 

三吉さんは、本作で弘徽殿女御を演じ「自分の中に芯をしっかり持っていて、ぶれない意思を持っている女性でありたい」と改めて姿勢を示した。最後に、黒木さんは「笹野さんが、携帯を舐めたのはアドリブです。イヤフォンを鼻に詰めて、と言ったのは私です」というエピソードを明かしていく。さらに「 兼近さんは敢えて滑舌が悪いキャラでお願いして、いっぱい練習して頂いて滑舌の悪さを表現して頂いた」と説き「なぜ、そのキャラでいきたかったかというと、最初に登場人物達を印象づけたくてキャラ作りをした。実際、”葵の上”と三回仰ったが、練習してきたにも関わらず言えてしまい、それで嬉しくなり、3回仰った。これは、兼近さんが役になりきっているからこそ。これは映画を観終わった人にしか言えないけど」と添えていく。改めて、本作について「源氏物語は難しいと思っていらっしゃるかもしれませんが、本当に弘徽殿女御を中心に、内館さんが、弘徽殿女御はこういう女性だったんじゃないかしら?女性の品格ってこういうものじゃないかしら?と書かれたものを映像に出来て本当に嬉しい」と述べ、感謝の気持ちを伝え、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『十二単衣を着た悪魔』は、大阪ステーションシティシネマやなんばパークスシネマ含め全国の劇場で公開中。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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