シェイクスピア最後の日々を描く『シェイクスピアの庭』がいよいよ関西の劇場でも公開!
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引退したシェークスピアが、ロンドンを去って、故郷で過ごした人生最期の3年間を映し出す『シェイクスピアの庭』が3月20日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『シェイクスピアの庭』は、シェイクスピアの人生最後の3年間を描いた作品。1613年6月、「ヘンリー八世」上演中のグローブ座が大火災により焼失した。断筆したウィリアム・シェイクスピアはロンドンを去り、家族が暮らす故郷のストラットフォード・アポン・エイボンへと戻った。20年以上の間、ほとんど顔を合わせることのなかった主人の帰還に妻と娘たちは戸惑いを隠せなかった。そんな中、シェイクスピアは17年前に幼くしてこの世を去った最愛の息子を悼むために、庭を造ることを思い立つ。
本作は、『ヘンリー五世』『から騒ぎ』『ハムレット』と、シェイクスピア作品を数多く手がけてきたケネス・ブラナーがシェイクスピア役として主演し、監督も務めた。オスカー女優のジュディ・デンチ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのイアン・マッケランら豪華なキャストが顔をそろえている。
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映画『シェイクスピアの庭』は、3月20日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、3月21日(土)より京都・烏丸の京都シネマ、4月3日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。
ケネス・ブラナーはシェイクスピア好きで有名な俳優だ。英国王立演劇学校で主席となり、自身でも劇団を設立しながら映画俳優としても第一線で活躍を続け、監督・演出・主演などあらゆる面で、この30年間ずっとシェイクスピア作品に携わり続けてきた。そんな彼が、戯曲作品のキャラクタではなく、作家自身の晩年を描いた物語の主人公として、シェイクスピア本人を演じ、まさに、俳優人生をかけた渾身の一作である。
シェイクスピアのことを良く知らないから、英文学の素養がないのでわからない、と敷居の高さを心配する必要は全くない。本作で語られる作家シェイクスピアの私生活のエピソード等、知っているほうが珍しい。だからこそ、誰が観ても新鮮で興味深いエピソードを綴られていく。息子ハムネットはなぜ死んだのか?というミステリーであり、そして最愛の息子を失って悲しみに暮れる父親という、いつの世にも普遍の愛の物語でもある。本作は、ジュディ・デンチとイアン・マッケランという超豪華キャストに支えられて、重厚な味わいのある上質の英国ドラマに仕上げられた。
絵画のように風景を映し出す息をのむほどに美しいファーストカットから、「All is True(すべて真実である)」という原題の意味がガッチリと回収される瞬間まで、隙のない完成度の芸術品だ。
fromNZ2.0@エヌゼット
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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