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日本と香港が舞台の恋愛群像劇『LENS』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2020年1月1日

(C)2018「LENS」製作委員会

 

人生の転機に差しかかった男女4人が、日本と香港を舞台に、さまざまな出来事を経験し、新たな一歩を踏み出していく姿を通して、“天命“というテーマを追求する『LENS』が、1月2日(木)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『LENS』は、香港と東京を舞台に、2組のカップルが織りなす恋愛模様をつづった香港・日本合作による人間ドラマ。自分には何かが欠けていると感じていたリサは、世界中を旅した末に日本に落ち着き、カメラマンとして活躍している。一方、映画の仕事をするトントンと新人俳優ゲンは、元ロックスターであるトントンの父親のソウルバーで出会って恋に落ち、香港へ戻る。しかしトントンの23歳の誕生日、ゲンが共演女優と親密そうにしている写真をトントンが見つけたことをきっかけに、2人は別れてしまう。日本へ帰ったトントンは、ソウルバーでリサと知り合い交流を深めていく。リサの恋人である山本は、かつて日本で歌手を目指していたドウの音楽仲間で、ドウの作品を盗作してデビューしトップスターへと上り詰めた男だった。

 

本作は、新進気鋭のウォン・ワイ監督による香港・日本合作作品。ホセ・ホーをはじめケイト・ン、ココア・チョウ、ジャック・チョウら気鋭の俳優陣が顔を揃えている。また、蒼井そらさんがレコード会社のオーディションシーンにプロデューサー役で出演した。

 

(C)2018「LENS」製作委員会

 

映画『LENS』は、1月2日(木)より大阪・九条のシネ・ヌーヴォで公開。

二組の男女の恋愛劇の形をとりつつ、監督は色々とメッセージを籠めたいようで、意味深な会話次々とが繰り広げられていく。舞台がほぼ日本のため、異国のドラマの印象は薄く、香港映画であることを忘れてしまいそうになる。

 

セリフもかなり説明があり明らかだが、本作のテーマが「光」だと意識し、劇中の風景を見つめてみると面白い。監督は香港と日本の街並みがとても好きなのだろうな、と感じた。ヒロイン達の心情が変化していくことで、観客を言葉遊びで翻弄させようとしており、全てを文字通りに受け取らないほうが良いのかもしれない。エンドロールのモノローグに、一番ハッとさせられた。

fromNZ2.0@エヌゼット

 

「自分には何か欠けている。」冒頭でリサが言う。物語に出てくる主人公達は完璧なようでどこか欠けている。しかし本人には分からない。ここではないどこか、まだ知らない何かを探しているようだ。それを埋めるようにトントンはドゥと出会い、リサはトントンを見つけていく。

 

ひょんな出会いから、恋、仲間の裏切りと様々なドラマが人生には渦巻いている、と本作品は教えてくれる。見えない答えを見つけようと模索する主人公達を見ているとこちらまで頑張りたくなった。

 

本作品では広東語に加え、中国語、日本語、英語を聞くことができるので筆者は不思議な感覚になる。香港といえば現在、情勢が情勢なだけに、貴重な映画が今観れるということに感謝したい。

from君山

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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