画家オディロン・ルドンの絵画に着想を得て作りあげた復讐のドラマ『キュクロプス』がいよいよ関西の劇場でも公開!
(C)Norichika OBA
妻を殺された上に、その犯人に仕立て上げられた男が真犯人への復讐に取り憑かれていく姿を描く『キュクロプス』が、6月28日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『キュクロプス』は、妻を殺された上、濡れ衣を着せられて投獄された男の復讐を描くノワール劇。妻とその愛人を殺した罪により投獄され、14年の服役を終えて出所した篠原は、妻を殺し自分を陥れた真犯人に復讐するため、事件が起きた町に帰ってくる。事件の捜査を担当した刑事・松尾と、松尾の情報屋である西の協力を得て、真犯人がヤクザの若頭・財前であることを突き止めた篠原は、財前を殺害するため準備を始めるが、同時に事件の記憶がよみがえり、悪夢に苛まれるようになる。そんなある日、ふらりと立ち寄ったバーで、亡き妻と瓜二つの女性ハルと出会ったことから、事態は思わぬ方向に転がり始める…
本作は、監督・脚本を務めた大庭功睦さんによる自主製作映画。フランスの画家オディロン・ルドンの絵画「キュクプロス」に着想を得て描いた。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018では、シネガーアワードと北海道知事賞賞を受賞。
(C)Norichika OBA
映画『キュクロプス』は、6月28日(金)より、大阪・梅田のテアトル梅田で公開。また、7月5日(金)より、神戸・新長田の神戸映画資料館で公開。
妻殺しの冤罪。真犯人。死んだ妻と瓜二つの女。
よくある設定と思ってのんびり観ていると登場するキュクロプス。単眼の巨人。ルドンの描いたキュクロプス。ルドンの描いた絵の背景を知っている人はピンとくるかもしれないが、もしかして?と思っていたら展開が二転三転するので、知っていたほうがより楽しめる。でも、映画鑑賞後に調べてもおもしろい。
復讐に協力すると伝える刑事。真犯人として挙げられるヤクザの男。そのヤクザの手下。妻が死んだときの曖昧な記憶。死んだ妻と瓜二つの女に言った最後の台詞。妻殺しの犯人は誰だ、と話の軸がしっかりしているからこそ、最後の台詞は人によって解釈が異なるかもしれない。
キュクロプスは今も単眼のままなのではないか…
fromマツコ
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!