恋愛が人生を作っていくことがテーマになる…『君から目が離せない ~Eyes On You~』篠原哲雄監督を迎え舞台挨拶開催!
冬、夏、秋の3つの季節を背景にした短編で構成され、真っ直ぐでピュアな性格の演劇青年と、ちょっとわけありの年上女性との切ない恋の行方を描く『君から目が離せない ~Eyes On You~』が、4月13日(土)より、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで公開。4月14日(日)には、篠原哲雄監督を迎え舞台挨拶が開催された。
映画『君から目が離せない ~Eyes On You~』は、篠原哲雄監督の初の劇場用長編作として1996年に公開され、根強い人気を誇る『月とキャベツ』のスタッフ&キャストの多くが再結集して製作された青春ラブストーリー。主人公の劇団員・健太が年上女性に抱く恋心の行方を、春・夏・秋の3つの季節の短編を通して描いた。
主人公の健太役は、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」、ミュージカル「忍たま乱太郎」など舞台を中心に活躍し、本作が映画初主演となる秋沢健太朗さん。健太が恋心を抱く女性・麻耶役を『月とキャベツ』のヒロイン、ヒバナを演じた真田麻垂美さんが担当し、『月とキャベツ』主演・主題歌の山崎まさよしさんが、今作でも主題歌を書き下ろし、音楽も担当。篠原監督自身も演出家役として映画初出演を果たした。そのほか、撮影の上野彰吾、メイクアップ担当の馮啓孝らも『月とキャベツ』に参加したスタッフで、同作のロケ地でもあった群馬県の伊参でも撮影が行われた。
上映後、篠原哲雄監督が登壇。20年以上の映画監督生活を振り返りながら、和やかな空気の中で行われた舞台挨拶となった。
主演の秋沢健太朗さんは舞台『ハイキュー!!』等で活躍しており、篠原監督は「映画俳優にファンがついて見守られているのは素敵なことだな」と思っている。秋沢さんを主演にした30分の短編映画に取り組み始めた頃に「真田麻垂美さんとの共演ならば俳優を目指す男が年上の女性に惹かれていく設定で物語が出来るんじゃないか」と直感していく。
なお、2016年暮れに本作の制作依頼を受けた時、『月とキャベツ』が制作20周年であり、テアトル新宿で記念上映がされた。篠原監督にとって『月とキャベツ』は「映画監督の道を切り開いた作品であり、現在まで影響を与えている」と語る。群馬県の伊参(いさま)スタジオという廃校を改造した場所で撮影しており、その後、伊参スタジオ映画祭が始まり、シナリオ大賞が開催された。その流れで、真田麻垂美さんの出演も決定する。
制作を始めた当時の秋沢さんは舞台で主役でも活躍し始めた頃、真田さんは女優と並行してヨガの先生を営んでいた。篠原監督は、現実めいた要素をストーリーにして30分の短編作品を完成させたが、実は、監督自身の中で三部作を想定を想定していた。本格的に取り組むなら劇場で公開できる規模の作品を検討し本作は出来上がっていく。制作にあたり「ものづくりをしている男が女性に影響を受けて変化していく様は私が監督する映画の基本にある。映画の題材を探す時に恋愛が人生を作っていくことがテーマになる」と映画作りの根底を監督は明かした。
映画『君から目が離せない ~Eyes On You~』は、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで公開中。
- キネ坊主
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