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最後に想像を現実にしっかりと近づけていく…『想像だけで素晴らしいんだ』PANと原田ちあきさんを迎え舞台挨拶開催!

2019年2月2日

大阪出身のバンド、PANが活動20周年を記念して2015年に発表した楽曲“想像だけで素晴らしいんだ“から生まれた、鬱屈した日々をおくる高校の同級生3人組の未来への挑戦を映し出す『想像だけで素晴らしいんだ-GO TO THE FUTURE-』が、2月2日(土)より、大阪・十三のシアターセブンで公開。初日には、PANのメンバーや原田ちあきさんに加え、空きっ腹に酒の田中幸輝さんも迎え舞台挨拶が開催された。

 

映画『想像だけで素晴らしいんだ-GO TO THE FUTURE-』は、大阪を拠点に活動するバンドPANがバンド活動20周年を記念して2015年に発表した楽曲「想像だけで素晴らしいんだ」をモチーフに製作された青春映画。1年に1度、七夕の日しか会うことのできない織姫と彦星が、ズルをしてでも愛し合う日「裏七夕」。高校生の純一、正、泉の3人は、まだ見ぬ想像を超えるような未来に期待をこめて、短冊にそれぞれの願いを書いた。あの日から20年以上の時が過ぎ、高校生だった3人は40歳になろうとしていた。しかし、3人には高校生の時に夢想した未来は訪れず、それぞれの現実を生きていた。3人はズルをしてでも手に入れたい未来のため、最後の願いをこめて「裏七夕」のドアをノックするが……
極楽とんぼの山本圭壱さん、THEイナズマ戦隊の上中丈弥さん、あやまんJAPANのあやまん監督が主人公3人組を演じ、俳優としても活躍するアベラヒデノブが監督・脚本を務めた。

 

まずは、上映前に、PANの川さん、ゴッチさん、ダイスケさん、よこしんさん、原田ちあきさんに加え、偶然来場されていた空きっ腹に酒の田中幸輝さんが登壇。

 

本作の撮影は昨年1月に東京で行われ、ライブハウスで上映しながら全国を回っており「ぜひとも映画館での上映したい」とPANのメンバーは活動してきた。そもそもは、PANのMVを作りたい思いが膨らみ、映画を作ることになったが「30分の映画制作から出来上がってみると93分になりました」と一同が驚く作品に。劇場には、PANを知らなかったお客さんも来ており「映画を通してPANに出会ってもらえた」と感謝している。また、バンドも25年目を迎えたが、映画業界の方との出会いも嬉しかった。

 

映画には、役者さんや芸人さんらの出演だけでなく、数多くのバンドマンが出ており「知っている方にとっては、あの人が出てきた、と気づいてもらえたらおもしろい。知らなくても映画としておもしろい作品になっている」と川さんは語る。バンドマンの友達にメンバー自らオファーしており「演技を観るのは新鮮。自分達も少しだけ演技しました」と嬉しかった。これを受け、ゴッチさんは「役者としては架け橋が出来たかなぁ。バンドと俳優の二枚看板でやっていこうかな」と、カッコつけながらコメントしていく。

 

映画館でようやく公開出来たことに対し、川さんは「僕らとしてはもっと大きくしていきたい。”そーすば”の愛称で盛り上がれば」と願っている。撮影は、平成一番の寒波が猛威を振るう中で行われ、原田さんは「雪が大変。様々な電車が止まって、遭難するかと思いました」と大変だった。それでも、映画チームによる撮影への情熱を感じた川さんは「僕らが作った曲にアベラヒデノブ監督による脚本が加わり、こんなことが起きたらどうかなと想像してみる。僕らは歌詞を書きながら、ニヤリしたり熱くなったりしながら曲を作っている。それがあるだけでまずはOKだな」感激している。「想像だけで素晴らしいんだ」は「最後に想像を現実にしっかりと近づけていく。楽しくて、やりがいのある人生があるんじゃないかな」という想いを込めて作った曲が映画になり「自分に照らし合わせて観て貰えると、感じてもらえるものがあるんじゃないかなと思いますので、楽しんで頂きたい」とメッセージを送った。

 

上映後、一同が再び登壇。1年振りに鑑賞した原田さんは「いい映画だなぁと思っていたら、自分の顔が映って”あ、私や”と変な感覚になった」と告白。空きっ腹に酒の田中さんは「バンドマンならではのもどかしい気持ちが痛いぐらい伝わってきた。僕らと同じ経験を経た上で映画が出来上がったんだろうなと思ったら、勇気をもらった。想像だけでここまでやってきたことがある。想像がなかったら始まらない」と感想を伝えた。コメントを受け、川さんは「監督からは、こうじゃないですか、と想像して作ってもらった。ぜひバンドマンの皆にも観てもらいたい作品」と太鼓判を押していた。

 

舞台挨拶後、さらにPANへのインタビューを実施。キャスティングについて、川さんは「監督から、こんなバンドマンがいませんか、と依頼を受け、アイツにお願いしよう、と僕らで選んで引き受けてくれた」と明かし「バッチリ合っていたんじゃないかな」と満足している。ストーリーは、曲を聴いた監督の解釈ではあるが、楽曲がPAN20周年で発表した曲であることを踏まえ「20年を経過した時に若い時と今が描かれている」と受けとめた。登場人物に対し、ダイスケさんは「僕らも20年間もバンドをやっていたら、阿部純一の感覚は被るものがあるかな」と共感。メンバーの出演シーンが決して多くはないが、ゴッチさんは「僕らはPANとしての役柄があった。普段はイケてないけど4人が揃うとバンドであんなLIVEをするんだと見せつけたい。PANの役を別人にやってもらうわけにはいかない」と納得している。出演して頂いたバンドマンの演技力について、川さんは「オファーしたバンドマンはおそらく練習していたわけではないと思うが、皆上手いな」と驚き、改めて「そのスイッチも持っていたんだ。映画での演技とステージでのパフォーマンスはリンクしている」と称えた。昨年から活動を振り返り、川さんは、改めて「映画を作るのは本当に大変」だと実感しながらも、ゴッチさんは、続編の予定について「非現実的な作品に振り切れた内容だとどうなるか興味はありますね」と目を輝かせていた。

 

映画『想像だけで素晴らしいんだ-GO TO THE FUTURE-』は、2月2日(土)より、大阪・十三のシアターセブンで上映中。また、3月2日(土)より、神戸・元町の元町映画館でも上映予定。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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