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映画に関わった皆が尊重し合い出来上がった記念すべき監督30周年作品!『半世界』稲垣吾郎さんと阪本順治監督を迎え舞台挨拶開催!

2019年1月31日

中学生時代に一緒に過ごした友人の帰郷によって、自分たちの人生のこれからを考えるようになる39歳の男たちの葛藤と希望を描くヒューマンドラマ『』が2月15日(金)より全国の劇場で公開される。本公開に先駆け、1月31日(木)には、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田に稲垣吾郎さんと阪本順治監督を迎え、舞台挨拶が開催された。

 

映画『半世界』は、人生の折り返しを迎えた39歳の炭焼き職人を主人公にした物語。山中の炭焼き窯で備長炭の職人として生計を立てている紘の前に元自衛官の瑛介が現れた。突然故郷に帰ってきた瑛介から紘は「こんなこと、ひとりでやってきたのか」と驚かれるが、紘自身は深い考えもなく単に父親の仕事を継ぎ、ただやり過ごしてきたに過ぎなかった。同級生の光彦には妻・初乃に任せきりの息子への無関心を指摘され、仕事のみならず、反抗期である息子の明にすら無関心だった自分に気づかされる。やがて、瑛介が抱える過去を知った紘は、仕事、そして家族と真剣に向き合う決意をする…

 

上映前に、稲垣吾郎さんと阪本順治監督が登壇。稲垣さんは、お客さんの数に驚きながら挨拶を行った。阪本監督は「無理に此方を見なくていいですよ」と漏らしながらも「大阪人ですから大阪の怖さも知っています」と2000年の『顔』公開時に大阪で遭遇したエピソードを披露する。さらには「この後、稲垣君が僕より面白いことを言ってくれます」と無茶振りし、稲垣さんも「大阪怖くないですよ」とフォローしていった。

 

今作が阪本監督との初タッグになった稲垣さんは「僕は映画ファンとして、阪本監督の作品が好きです。特に香取君から阪本監督についてよく聞いています」と明かす。香取慎吾さんは人見知りで、映画制作関係者とプライベートまで仲良くなるタイプではないと伝えた上で「そんな香取君が心を開いて阪本監督の話をする。凄く慕っていて、仲良くして頂いていると感じた。どんな方なのかな」と関心があった。阪本監督は香取さんと『人類資金』も含め2作も関わっており、飲食も共にしており「最初は2人で僕の行きつけの焼き鳥屋に行った。ビクビクしながら来ましたね」と振り返る。稲垣さんは「監督の作品は骨太で、怖いイメージがある。映画監督の人となりは作品と被せてしまう」と漏らすが、阪本監督は「『どついたるねん』をやっているからね。僕は虚弱ですよ」と謙遜。なお、阪本監督は、俳優さんと1対1で食事を一緒にさせてほしい、といつも依頼している。作品の中身に関する打ち合わせはしておらず「『僕ってこんな人間なんよ』と先に自分を曝け出す。僕も稲垣君の知らなかった一面を知りたい。俺を知っておいてもらえると、現場で言葉を言い淀んでも、云いたいことを理解してもらえる」と説明。今作においても、稲垣さんと撮影前に二度も2人で食事に行っている。当時について、稲垣さんは「最初は、ホテルの一室に2人きりで映画のプロットを見せて頂いた。緊張しましたよ。肉付けする前のシナリオを読んでいる間も監督から見られているので、時間をかけて読みながらも焦っていた」と振り返った。これを受け、阪本監督は「提出した方も緊張しますよ。気づかれないように視界の外でお酒を呑んでいましたよ。反論されたらどうしようか、と」と告白。プロットを読んだ稲垣さんは「当初は、鉱と瑛介という2人の男による話だと強く印象に残った。最初は瑛介を演じると思っていたので、ビックリした」と打ち明けると、阪本監督は「それでも良かったのかな」とおどけながらも「僕の説明不足もあったと思います」と真摯に受け応えしていた。

 

本作は、三重県南伊勢町で撮影されたが、稲垣さんは「僕の中でも見たことのない景色がある不思議な町でしたね」と表現する。阪本監督も「ロケ地に到着する迄に山の中に車で入る。何処に向かっているのかと思うほどの場所」だと感じた。神々しく不思議な原風景だと感じながら、1か月間も身を置いた稲垣さんは「東京から名古屋までは新幹線。乗り換えの近鉄電車には愛着が湧きました。古い車両と新しい車両があり、どちらに乗るかなと楽しんでいました」と東京との行き来を懐かしんでいる。撮影現場では、稲垣さんはベテランのスタッフがいる阪本組ならではの雰囲気を楽しみ「今作では、記録さんがベテランの方。阪本監督の助監督時代からお仕事されていた方だったんですよね」と説明。阪本監督は「自分よりスタッフが若くなると、僕が指示できる環境になる。大ベテランの方が1人いると僕自身はビシッとする。50人のスタッフが現場をどのように作って俳優さんを迎えるか、映画の出来上がりに関わってくる。まず、俳優さんが良い雰囲気だと思って芝居できる現場の空気をつくっている」と解説する。現場に入った稲垣さんは「どの部署もお互いを尊重し合っている。監督が一番の立場だが、若いスタッフもどの部署の方もそれぞれが認め合っている」と称賛していた。

 

炭焼き職人を演じた稲垣さんは「以前から興味があり、おもしろかったですね。子供の頃に原体験がないにも関わらず、炭や火は心が落ち着く。興味はあったが、東京にいたら体験できない。実際に稼働している炭焼き小屋を貸して頂き、撮影中に出来上がっていく炭が商品となっていく」と関心を寄せている。炭焼き小屋での撮影について、阪本監督は「出産に立ち会うような経験。撮りたいシーンのタイミングが合わない時があり、スケジュールを変える必要がある。まさに運試し。窯だしの際は徹夜。始まると12時間ぐらいは休めない。それを1人でやっているところにお世話になりました」と振り返った。

 

最後に、阪本監督は、本作について「タイトルの『半世界』に込めた思いや、俳優の皆がこの作品で実現しようとしていることを理解をした上で、還暦記念作品であり、監督30周年である自分の記念映画でもあります。楽しんで帰ってください」とメッセージを伝える。稲垣さんも「監督の記念すべき作品に主演させて頂き嬉しく思っております。この映画は一昨年の着想から撮影を経て、全てのスタッフと共演者の皆さんと我が子のように大切に育て上げた映画なので、皆さんにきっと気に入って頂けると思います」と思いを込め、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『半世界』は、2月15日(金)より、全国の劇場で公開。

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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