タンゴに革命を起こした作曲家アストル・ピアソラのドキュメンタリー『ピアソラ 永遠のリベルタンゴ』がいよいよ京阪神の劇場で公開!
(C)Juan Pupeto Mastropasqua
名曲『リベルタンゴ』などを生み出した、アストル・ピアソラの没後25周年を記念して製作されたドキュメンタリー『ピアソラ 永遠のリベルタンゴ』が、12月29日(土)より京阪神の劇場で公開される。
映画『ピアソラ 永遠のリベルタンゴ』は、名曲「リベルタンゴ」を生み出し、タンゴ界に革命をもたらせたアストル・ピアソラのドキュメンタリー。「踊りのための伴奏音楽」と言われていたタンゴという音楽を伴奏から主奏、脇役から主役へと昇華させた、ピアソラの想像力の源と魅力に迫った。20世紀の最も偉大な作曲家の1人として知られるアストル・ピアソラ。バンドネオン奏者となったピアソラは、伝統的なタンゴの魅力を生かしながら、ジャズやクラシックといったジャンルのまったく異なる音楽を取り入れ、彼独自の「ヌエヴォ・タンゴ」というスタイルを編み出した…
本作では、アストル・ピアソラの息子であるダニエル・ピアソラから見た「父、アストル」の生涯という視点で、ピアソラ家所蔵の貴重なアーカイブ、映像によって構成されており、アーティストとして、父親として葛藤する1人の男の生き様が描かれている。
映画『ピアソラ 永遠のリベルタンゴ』は、12月29日(土)より、大阪・梅田のテアトル梅田、京都・烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。
タンゴと聞くとダンスミュージックの一種だと思っていたが、ピアソラのタンゴは全く異なるものだった。タンゴを純粋な音楽の一種として聞き、心底酔いしれる体験の一種として作り上げている。保守的なタンゴ愛好家からすれば罵声を浴びせるだろう。だが、ピアソラは屈せずに自身の信念を以て、己のタンゴに情熱を注いでいった。継続することで行きついた実績の1つが本作となった。その生き様は、タンゴの世界を大きく乗り越え、ロックやパンクのアティチュードに近いと感じてしまう。
本作は、ピアソラのタンゴに寄り添って映像を届けていく。さらに、ポスター画像を見れば気づく方もいるが、伝説の写真家ソール・ライターの作品も添えられていく。タンゴとソール・ライター、普通は結び付かない関係だと感じてしまうが、ピアソラとソール・ライターならカチッとハマってしまう。両者の魅力も詰まっている、情熱と哀愁のある作品が届けられた。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
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