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スケール感のあるストーリーにしたかった…『リバースダイアリー』園田新監督に寺井隆敏さんと西尾孔志さんを迎え舞台挨拶開催

2018年11月17日

作家志望の青年と、女優を目指す風変わりな女の子の数奇な交流を描く『リバースダイアリー』が、11月17日(土)から大阪・十三のシアターセブンで公開。上映初日には園田新監督とシネマプランナーズ代表の寺井隆敏さんと映画監督の西尾孔志さんを迎えて舞台挨拶が開催された。

 

映画『リバースダイアリー』は、必然的に出会った2人の男女が織り成すサスペンスラブストーリー。小説家を志しながら、ゴーストライターで生計を立てている白石理人は、少し風変わりな女優志望の本田沙紀と出会う。偶然に出会ったかに思えた2人だったが、白石は彼女の日記を読み、その出会いが偶然ではなく必然であったことを知る。2人を結びつけるある飛行機事故によって、白石と沙紀は互いに影響を与え合いながら、本当の自分自身と向き合い始める…

 

上映後、園田新監督とゲストの寺井隆敏さんと西尾孔志さんが登壇。鑑賞後の興奮が冷めやらぬ中で3人が本作について語り合った。

 

本作を制作するにあたり、園田監督は、映画制作・製作支援サイト『シネマプランナーズ』を活用してキャストを集めており、寺井さんがゲストとして登壇。映画監督の西尾さんとは函館港イルミナシオン映画祭以来の再会となった。西尾さんは、本作について「ストーリーテリングのおもしろさがある。観ながらノれました。最初の30分はゆったりした都会の恋愛ドラマなのかなと思ったら…え、そんな話に入っていくのか」と感じ、捻ったおもしろい作品だ、と語る。寺井さんは「構成が素晴らしい。前半だけ観ると、等身大な若者の恋愛を描いている。だが、完全にドンドンと裏切っていく展開は心地よい」と太鼓判を押す。好反応を受け、園田監督は「低予算のインディーズ映画は、こじんまりとした作品が多い。大きな展開が出来るようなスケール感のあるストーリーにしたかった」と明かす。

 

撮影技術や音響に園田監督は拘っており「カメラマンはハリウッドで活躍しているトーマス・シュナイト撮影監督。外国のカメラマンによって切り取り方が日本映画らしくないことで、作品が特殊な雰囲気を醸し出している」と解説。学生時代にニューヨークに留学して映画を勉強した際に知り合ったカメラマンだったが、本作の為に来日。整音については、周防正行監督作品等で活躍している米山靖さんが担当しており「インディーズ作品で差が出るのは映像より音」と拘り、音作りにも集中していった。本作は自主映画であるが「一つの場所で幾つかの視点を描くことで、ロケーションを使いこなした。違ったように見せたことがこの作品が成功している要因。それぞれの視点を表現するように、しっかりと演出できた」と自信がある。だが、本作の撮影では、技術系以外のスタッフ仕事を監督自らが全て担った。事前準備として、許可取りやスタッフの食事や移動・宿泊の手配まで担当しており「一人で監督しながら、全体のプロデュースまでは大変」と実感。次回作に向けて「美術にも拘りたかったので、次の作品では、さらに高品質へ持ち上げていきたい」と意気込んでいる。現時点では「直球で俳優同士がぶつかり合い、感情が動いていく作品を計画している」と見据えており、寺井さんは「シネマプランナーズを使って頂いて、さらに良いキャストと出会い、素晴らしいものにしてほしい」と期待を寄せた。

 

映画『リバースダイアリー』は、11月17日(土)から30日(金)までは大阪・十三のシアターセブンで上映中。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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