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五十嵐耕平監督とダミアン・マニヴェル監督による共同監督作『泳ぎすぎた夜』関西の劇場でいよいよ公開!

2018年4月20日

(C)2017 MLD Films / NOBO LLC / SHELLAC SUD

 

青森県弘前市を舞台に、鮮魚店を営む父親へ自分の描いた絵を届けに行く少年の1日が描かれる『泳ぎすぎた夜』が関西の劇場で4月21日(土)より公開される。

 

本作は、『若き詩人』のダミアン・マニベル監督と『息を殺して』の五十嵐耕平監督というフランスと日本の若き映画監督が、2014年ロカルノ国際映画祭で出会ったことをきっかけに製作した共同監督作品。2017年1月中旬から約1カ月半かけて制作された本作は、ほとんどのシーンを青森・弘前市で撮影。一般から選ばれた青森在住の古川鳳羅(たから)君が主人公の少年を演じ、彼の実際の家族も出演している。

 

映画『泳ぎすぎた夜』は、冬の青森に暮らす少年の小さな冒険譚を描く。一面が雪に覆われた冬の青森。魚屋の父は毎晩夜中に起き、街の市場へ出かけていく。6歳の息子は父の出がけに目を覚ましてしまい、そのあとふたたび寝付くことができなくなってしまう。家族が寝静まる中、一枚の絵を描いた少年は、翌朝、いつものように学校へ登校する途中で、ふと道をそれ、いつしか電車に乗り、自分の描いた絵を父に届けるために魚市場へと向かう…

 

映画『泳ぎすぎた夜』は、4月21日(土)から、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田で公開。また、5月19日(土)から、京都・出町柳の出町座、6月9日(土)から神戸・新開地の神戸アートビレッジセンターで公開予定。

これはノンフィクションのようなフィクション。弘前市にいるやんちゃな男の子が実際の家族と共に出演。日常の生活から一歩外に踏み出したところから始まる小さな冒険を描く。よくある子供映画とは違い、壮大な物語の設定や心躍らせる音楽は一切ない。”はじめてのおつかい”的ドキュメンタリーを見せようとしているわけでなく、あくまでも子供の視点の高さから日常と非日常を交差して描いた映画である。

今作は、日本とフランスの若手映画監督による共同作品。2人でどのようにして撮ったのか気になってしまう。どうやら2人とも子供を中心とした作品は撮ったことがなく、チャレンジングな作品になったようだ。だが、両監督によるこれまでの作品が醸し出す持ち味を充分に発揮しながら、クリエイティブな作品になったのではなかろうか。

本作は、家族それぞれの視点から観てみてもおもしろい。個人的にはお父さんになってみると、この男の子に対する愛おしさでたまらなくなってしまう。『泳ぎすぎた夜』というタイトルに何を感じるだろうか。男の子が見た夢を見せられているかのような感覚に陥ってしまう、不思議な非日常な世界になんだかジーンとしてしまう一作だ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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